【ボート】ボート界のレジェンド・今村豊が引退

花束を手にあいさつする今村豊=東京・BOAT RACE 六本木
後輩たちからのメッセージに涙を流す今村豊=東京・BOAT RACE 六本木
目を潤ませ会見する今村豊=東京・BOAT RACE 六本木
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 ボートレース界を代表する名レーサーで、「艇界のプリンス」とも称された今村豊選手(59)=山口・48期・A1=が8日、都内のBOATRACE 六本木SIX WAKE HALLで記者会見を開き、引退を表明した。

 「今回、引退のきっかけとなりましたのは、最低体重制限が、11月から52キロに変更されることになり、その52キロに対し、限界を感じ、今季限りかな、と思いました」と、明かした。

 体重制限が51キロになって以来、体重調整には苦労してきたという。「体が小さく、体重が軽いことでボートレーサーになりました。体重制限がなかったころは、43キロで走っていた時もあります。それが、レース後宿舎に戻ってすぐに食べなければならない。食べたくないものを食べなければならない。嫌々食べるのも苦しいものです」と、減量ではなく、増量が限界だったことを明かした。

 今年は、1月の鳴門一般戦で優勝し、その後も3月の徳山、7月の津と一般戦で優勝を重ねていた。6月には、地元・徳山のG1・周年記念で優出(6着)を果たした。

 「(引退は)8月、下関のボートレースメモリアルで、と思ったけれど、9月に徳山の記念のあっせんをいただきました。デビューを徳山、そして引退もその徳山でできるというのは幸せだと思います」と、ボートレース人生を締めくくった。

 今村は、1961年6月22日、山口県山陽小野田市(旧小野田市)の出身。81年5月7日、徳山の一般戦で、デビュー戦で1着の離れ業。初優勝は82年4月、蒲郡での一般戦だった。84年、当時史上最年少の22歳で、浜名湖でのSG・第11回笹川賞(現オールスター)で優勝。その後も、全速ターンを武器に、数々の記録を打ち立てた。

 2007年1月、まるがめでの、G3の2日目第12Rで通算2000勝を達成。14年3月、徳山での一般戦、5日目第12Rで通算2500勝達成。17年4月には、芦屋の一般戦で優勝し、史上18人目の全24場制覇を果たした。また、デビュー以来、A1級から一回も降格することはなかった。

 通算成績は、SG、7回、G1、48回を含む、優勝142回。通算1着回数は2880回。生涯勝率7・76。生涯獲得賞金は、松井繁に次いで、歴代2位の29億4144万6172円。(数字は10月8日現在)

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