【POG】2歳戦好調友道厩舎が送り込む大物ピエトラサンタ31日初陣(栗東発)

 競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、塩手智彦(栗東)と木村拓人(美浦)がお送りするPOG情報。これからのデビューに向けて準備を進める若駒を中心に東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。

 18日の京都新馬戦(芝2000m)はキングカメハメハ産駒のグロリアムンディ(牡、大久保)がメンバー最速の上がり3F35秒1の末脚を駆使して、直線一気でV。道中は内々をロスなく立ち回り、勝負どころから徐々に外へ持ち出して進出。直線は大外から鋭い脚で差し切った。レースを振り返って、師は「センスがあるね。距離もこのくらいが合っている」と中距離の適性を高く評価。次走は京都2歳S(11月28日・阪神、芝2000m)を予定している。

 僚馬でデイリー杯2歳S(11月14日・阪神、芝1600m)を目標に調整を進めている新潟2歳S覇者ショックアクション(牡)が同レースを回避する可能性が出てきた。師は「脚元で気になるところがあるので。今後の様子を見ながらになるが、自重するかもしれない」と現状を話した。

 17日のプラタナス賞(ダート1600m)はパイロ産駒のタイセイアゲイン(牡、松下)が好位から抜け出して新馬-特別と無傷V2を決めた。昇級して距離も1F短縮してどうかと思ったが、発馬を決めてスッと流れに乗れるセンスの良さを発揮。終始余裕があるレース運びで、着差以上に強い内容だった。師は「(好発後に)いったん下げる形になりましたが、追ってからの反応は抜群で、いい内容で勝ってくれました」と笑顔で話した。次走については「レース後の馬の様子次第になりますが、JBC2歳優駿(11月3日・門別、ダート1800m)を目標にしています。もし同レースに出走しない時はカトレアS(11月28日・東京、ダート1600m)を考えています」と話した。

 9月の中京新馬戦(芝1600m)1着以来のサトノルーチェ(牝、吉村)は白菊賞(11月29日・阪神、芝1600m、牝馬限定)へ向かう。「前走後は無理をせずに、放牧に出して成長を促した。リラックスしてとてもいい雰囲気。いい成長曲線を描いている」と師。

 新潟2歳S5着以来になるシュヴァリエローズ(牡、清水久)は萩S(31日・京都、芝1800m)へ。師は「馬体重はそれほど変わっていないが、いいリフレッシュになった。相変わらずケイコはいい動き。しまいがいい馬で舞台も合っている」と期待を寄せた。

 ファンタジーS(11月7日・阪神、芝1400m)を予定する小倉2歳S覇者メイケイエール(牝、武英)が7日に栗東へ帰厩した。師は「前走後は放牧を挟んで、ここが目標。いいリフレッシュになりましたし、変わりなくいい状態です」と目を細めた。今回は1F延びて初の1400m。その点については「ケイコでいろいろと工夫をしています。ストライドが大きな馬なので、うまくコントロールできるように考えながら調整をしています」と話した。

 次週の注目新馬はフランケル産駒のピエトラサンタ(牡、友道、母マーゴットディド)。31日の京都新馬戦(芝1600m)を川田で予定している。1歳セレクトセールで2億2680万円の高値で取引された馬。陣営の評価も高く、初戦から注目の一頭だ。22日の1週前は栗東CWで僚馬2頭と3頭併せ。6F地点でレッドアネモス(4歳オープン)を約6馬身、ジュンブルースカイ(2歳1勝クラス)を約4馬身追走。残り1Fで馬体を並べ、最後は追い比べで2頭に1馬身先着。6F80秒3-37秒6-11秒8をマークした。乗り込み量も豊富で態勢は万全。2歳馬はすでに7頭が勝ち上がっている友道厩舎が送り込む、次の大物候補だ。(馬三郎栗東支局・塩手)

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