【天皇賞】アーモンドアイの国枝師「記録に残れるなら残したい」
「天皇賞(秋)・G1」(11月1日、東京)
天皇賞・秋連覇と芝G1で史上最多の8勝目を狙うアーモンドアイ(牝5歳)。歴史的快挙達成が懸かる一戦を前に、管理する国枝栄調教師(65)=美浦=が胸の内を語った。
-前走の安田記念(2着)を振り返って。
国枝師「その前のヴィクトリアMを楽に勝ってくれて、レース後も全く問題なくいい状態でいたので、大丈夫だろうと思っていた。結果的に相手が強かったね。その後の(勝った)グランアレグリアを見れば分かるけど、強い馬に完璧な競馬をされた。こっちはスタートのタイミングが合わず、位置を取りに行くのに少しせかしたところがあった。(脚が)たまるところもなく、しまいまではじけることなくようやく2着。それでも勝ってほしかったが、上のクラスになるとちょっとしたことで変わるからね」
-中間は放牧へ。
国枝師「いつもと同じように天栄(福島県のノーザンファーム天栄)へ放牧。同じように戻ってきた。特に気になるところもなく、順調に夏を過ごせたようだ」
-21日の1週前追い切りにはルメールが騎乗した。
国枝師「すごく喜んでいたね。それが一番いい。担当者(根岸助手)も“いい感触で来ている”と言っているよ」
-ゲートについては。
国枝師「練習をしても生き物だし、その時の状態もあるからね。何とも言えない。(レコードVを飾った一昨年の)ジャパンCでもスタートで伸び上がるような感じだったから。それにジャパンCや天皇賞を見ていると、良馬場でこそ、いいパフォーマンスができる。安田記念はちょっと馬場も渋っていたからね」
-今回は再び距離が2000メートルへ。
国枝師「スタートだろうね。普通に出てくれれば。2000メートルの方が落ち着いて走れるし、リズム良く行けると思う」
-連覇と芝G1最多の8勝目が懸かる。
国枝師「話題のある馬。記録に残れるなら残したい。達成したら?ホッとするね。あとは無事に繁殖に上げること。欲を言えばあれもこれもになるけど、これだけの馬。繁殖の道があるからね」
-同じ牝馬のクロノジェネシスが力をつけている。
国枝師「強くなったね。宝塚記念もすごいと思った。リスグラシュー(昨年の宝塚記念から3連勝で有馬記念V)みたい。手ごわい一頭だね」
-現役生活もあとわずか。ラストランはどこに。
国枝師「それはオーナーが決めることだが、こちらとしてはとにかく無事に行ってほしい。勝ち負けもあるが、出すにあたっては自信を持って送り出して、あとは無事にゴールしてほしい。日本だけでなく、世界からも注目されるスーパースター。次のステージに向かうのも大事だからね」
-プレッシャーは。
国枝師「いまはリラックスと五分五分といったところかな。注目馬だから、細かいことはいろいろあるけど、まずは状態がいいからね」
-最後に、レースへ向けての抱負を。
国枝師「ここまで順調なので、いい競馬をしたい。あとは、お天気にも協力してもらって、いい馬場でやりたいね。アーモンドアイにとって、いいことばかりで競馬をしたいよ(笑)」