【天皇賞】スカーレットカラー波乱の末脚!府中の直線で爆発 こん身仕上げで能力全開
「天皇賞(秋)・G1」(11月1日、東京)
12頭中G1馬が7頭と豪華メンバーを相手に、スカーレットカラーが一発を狙う。前走のクイーンSは不完全燃焼に終わったが、自慢の末脚は大舞台でも通用するレベル。府中の長い直線で一気に浮上する場面も十分だ。
スカーレットカラーが強豪相手にひと泡吹かせる。1番人気に支持された前走のクイーンSは後方からメンバー最速の上がりで0秒1差の3着に終わった。検量室で岩田康が「下手に乗ってしまった。展開にこだわり過ぎた」と敗戦の責任を背負ったほどのイン詰まり。それでも、地力の高さを証明する内容だったと言える。
調整過程も苦しかった。蹄への負担を軽くしたくてダート追いは避けたい馬。コロナ禍の影響を受け、札幌開催中の函館を調教施設として使えなかった今年は、札幌に1週前に入れて芝で1本という調教メニューしか選べなかった。喜多助手は「輸送してから1週丸々食べなかったし、馬場入りも1週で追い切り含め2回。それに一度しか寝てくれなかった。ジョッキーも悔しがっていましたが、こっちも胸を張って出せる状態じゃなかった。どう体力を温存するか。それだけでした」と振り返った。
大舞台へ向けては「アクシデントが何もない」と調整は順調に進んでいる。最終追い切りに関しても、「しっかり勝負していきたいので、切れ味を引き出すべく併せます」と、併せ馬でこん身の仕上げを施す構えを見せていた。波乱演出へ、準備は着々と整っている。