【POG】オプティミスモ、ファンタジーSへ「もう一段階上がった」(栗東発)
競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、塩手智彦(栗東)と木村拓人(美浦)がお送りするPOG情報。クラシック戦線を見据える良血馬から、デビューに向けて準備を進める若駒まで、東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。
次週から開催が阪神へ。開幕初日にはファンタジーS(11月7日、芝1400m)が行われる。以前に取り上げたヨカヨカ(牝、谷)、メイケイエール(牝、武英)が人気になると思われるが、ここでは新馬-重賞の連勝Vを目指すオプティミスモ(牝、石坂公)の1週前の様子を取り上げたい。11日の京都新馬戦(芝1400m)は12番人気(単勝97・1倍)の人気薄ながら、3番手から早めに抜け出し、僚馬で1番人気だったシャーレイポピー(牝、石坂公)の追い込みを首差しのいで押し切った。レースを振り返って、師は「センスの良さを生かせました。気性的に千四も合っていたと思います」と話した。1週前の29日は藤井勘を背に栗東CWで僚馬2頭と併せ馬。6F80秒2-37秒2-12秒5の好時計をたたき出して、調子の良さを伝えた。「とてもいい動きでした。思ったよりも時計は速かったですが、無理をしたものではなく、問題はなさそう。前走時よりも状態はもう一段階上がっていると思います」と師の感触は上々だ。「さらに相手は強くなりますが、今度も持ち味を生かして頑張ってほしい」と期待を寄せた。
同日に行われる京王杯2歳S(東京・芝1400m)についても、有力馬の近況を3頭取り上げたい。まずは6月の東京で新馬戦を勝ったロードマックス(牡、藤原英)から。前走の新潟2歳S7着後はひと息入れて、ここを目標に乗り込んできた。田代助手は「ケイコはしっかり動けているし、やるごとに良くなっている」と好感触。「スピードがあり、1F短縮はプラス」と舞台変わりを歓迎した。9月の小倉新馬戦1着以来になるニシノガブリヨリ(牡、橋口)もここを目標に入念な乗り込みを消化。師は「前走は1F延びても問題なさそうな、いい勝ち方でした。馬体が引き締まってきたし、気性面も徐々に大人になっています。重賞でどれだけやれるか楽しみです」と期待を寄せた。
新潟2歳S4着以来のファルヴォーレ(牡、高橋忠)は横山武を背に、重賞初制覇を目指す。師は「早い時期に勝てたことで、その後は余裕を持たせたローテーションを組めているからね。がむしゃらさがなくなり、だいぶ折り合い面で進境がある現状なら再度1600mでも問題はなさそうだけど、今回は勝ち鞍がある千四へ。立て直した効果でいい体付きになってきた」と成長ぶりに満足げな様子。「ここでいい競馬をして次につなげたい」と力を込めた。(馬三郎栗東支局・塩手)