【POG】デイリー杯2歳S制覇へホウオウアマゾンら矢作勢が万全調整(栗東発)

 競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、塩手智彦(栗東)と木村拓人(美浦)がお送りするPOG情報。クラシック戦線を見据える良血馬からデビューに向けて準備を進める若駒まで、東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。

 14日にデイリー杯2歳S(14日・阪神、芝1600m)が行われる。京都競馬場が工事に入るため、今年の社杯は25年ぶりに阪神で開催される。歴代勝ち馬にはレーヴディソール、エアスピネル、アドマイヤマーズなど、その後にG1戦線で活躍した馬もおり、来年のクラシックへ向けて重要な一戦であることは間違いない。

 ここでは出走予定馬かから、3頭の1週前の様子を取り上げたい。まずは厩舎2頭出しを予定している矢作厩舎から。

 ホウオウアマゾン(牡)は前走の野路菊Sでデビュー以来初めて逃げる競馬をしたが、終始自分のリズムを守り、上がり3Fもメンバー最速タイの34秒1でまとめて2馬身差で押し切った。その後は放牧を挟んで、ここを目標に調整。1週前の4日は松山を背に、栗東CWで長めからしっかりと脚を伸ばし、6F83秒8-39秒8-12秒1をマークした。池田厩務員は「もともとケイコはそれほど目立つ馬ではないが、帰厩後は素軽さが増して、切れも出てきている」と、この短期間でのさらなる成長に目を細めた。「今度も早めに動く競馬で。馬場が渋っても問題はなく、重賞でも楽しみ」と期待を寄せた。

 僚馬カイザーノヴァ(牡)はクローバー賞1着以来。もともとテンションが高く、これまでの3戦は滞在競馬の函館、札幌で戦って結果を残してきた。宮内助手は「まだ粗削りな面はあるが、ポテンシャルは高く、重賞でも通用すると思う。あとは初の当日輸送をこなしてくれれば」と、課題を挙げながらも手応えは感じている様子だった。

 レッドベルオーブ(牡、藤原英)は、昨年の覇者レッドベルジュールの全弟。厩舎の連覇と兄弟制覇がかかる一戦だ。前走の中京未勝利戦はレコード勝ちで3馬身半差の快勝。レース直後に鞍上の福永は「期待通りの内容。時計も速かったし、重賞でも楽しみ」と話していたほど。田代助手も「初戦は踏み遅れた分の2着。全兄よりも走りが軽いし、右回りに変わる点も全く問題はない。スケール的には重賞でも見劣りはしない」と意気込んだ。

 アルテミスSで無傷の3連勝、重賞連勝を決めたソダシ(牝、須貝)。レースを振り返って、師は「小細工なしの競馬をした方がいいと思っていたし、その通りのいい内容で勝ってくれた」と速い時計、速い上がりにも上手に対応したレースぶりを高く評価した。今後については「レース後の馬の様子を見てから」と明言を避けたが、阪神JF(12月13日・阪神、芝1600m)を視野に入れている様子だった。

 萩Sを制したシュヴァリエローズ(牡、清水久)はレース後に放牧へ。「メンバーがそろっていた中で、いい内容で勝ってくれた。賞金を加算できて良かった」と師。次走は未定。

 10月31日の京都新馬戦を快勝したアンブレラデート(牝、角居)は放牧を挟んで、こうやまき賞(12月6日・中京、芝1600m)へ向かう。(馬三郎栗東支局・塩手)

関連ニュース

編集者のオススメ記事

競馬・レース最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(競馬・レース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス