「朝日杯ＦＳ・Ｇ１」（２０日、阪神）

　すさまじい上昇ぶりだ。デイリー杯２歳Ｓ２着のホウオウアマゾンは１６日、栗東坂路で余力十分にキングオブドラゴン（３歳１勝クラス）と半馬身先着。あまり攻め駆けしないタイプだが、前脚をたたきつけるような豪快なフォームで、最後まで集中して走り切った。

　４Ｆ５４秒１－３９秒３－１２秒６と時計は目立たなかったが、またがった宮内助手の表情は明るかった。「時計は遅いかもしれませんが、動きは良かったですよ。前走あたりから体を使えるようになっています」と内容の濃さを評価した。

　父はキングカメハメハ、母が重賞ウイナーのヒカルアマランサスという良血。ただ、デビュー前の陣営の評価はそれほど高くはなかった。「正直、こんなに走る馬になるとは思っていませんでした。成長度合いがいいですね」と同助手は充実ぶりに目を見張る。３戦連続で騎乗する松山も「先週の追い切りに乗りましたが、順調に来ています。レースが上手な馬ですし、前走も差はわずか。チャンスはあると思います」と色気を持っている。

　舞台は前回と同じ阪神マイル。持ち味の先行力を存分に発揮して、今度はライバルの差し脚を封じてみせる。