「きさらぎ賞・Ｇ３」（７日、中京）

　京都競馬場の改修工事により、８６年以来の中京開催となるクラシックへの登竜門。距離も阪神で施行された９４年以来の２０００メートルで行われる。素質馬ぞろいで混戦模様だが、関東から遠征するドゥラモンドに注目だ。課題のゲートも現状では問題なし。前走でＧ１の壁にはね返されたうっぷんを、初のタイトル奪取で晴らす構えだ。

　仕切り直しの一戦。ドゥラモンドにとっては、今後の路線を決める重要な一戦でもある。手塚師は「ここでいい競馬ができればクラシックへ」と言い切った。

　デビュー２連勝で挑んだＧ１・朝日杯ＦＳは５番人気で７着。もともとゲートに課題はあったが、やはりスタートは出遅れてしまった。それでもロスなくインコースを進んだものの、終始速い流れに脚をためることができず、持ち前の決め手は不発に終わってしまった。

　レース後は短期放牧でリフレッシュ。この中間は巻き返しの舞台へ、順調に調教を積んでいる。トレーナーは「馬体重はそんなに変わっていないけど、今回は落ち着きがあっていいね。ゲートも練習では問題ない。いい感じで行けると思う」と胸を張った。

　今回は初めての２０００メートル。ホープフルＳ３着のヨーホーレイクをはじめ、出走予定メンバーのほとんどが距離を経験している。それでも指揮官は「確かに中京の２０００メートルという部分でどうかだけど、スタートをうまく出て折り合いさえ付けば、こなせると思うよ」と悲観の表情は見せない。この距離を克服すれば、今後の展望が大きく開けるのは間違いない。

　厩舎の総大将だったＧ１・３勝馬フィエールマンがターフを去ったが、ウインマリリン、マルターズディオサなど４歳勢、さらに牝馬クラシックを目指すユーバーレーベンとオープン馬は充実。そこにドゥラモンドが、初タイトル奪取で牡馬クラシック戦線へ名乗りを上げれば、さらに陣容に厚みが増すことになる。