【ボート】三国G1 稲田浩二が「イナダッシュ」でタイトル強奪だ
「北陸艇王決定戦・G1」(15日、三国)
準優勝戦が行われ、10Rは地元の今垣光太郎(福井)がイン逃げで1着。11Rは吉田拡郎が4カドからまくり差しで1号艇の峰竜太(佐賀)を撃破。峰は6着に敗れ、3連単の配当は11万円超えの大波乱となった。12Rは田村隆信(徳島)が難なく押し切って快勝。優勝戦のポールポジションを勝ち取った。
準優10Rで、先頭の今垣を最後まで追い詰めたのは2号艇の稲田浩二(36)=兵庫・94期・A1=だ。全艇スローの隊形から、外マイで今垣に襲いかかると、周回ごとにじわじわと接近。僅差の2着で今年初のG1優出を果たした。
「1Mはハマりたくなかったので、勝つ気持ちで行った。少し行き過ぎたけど、グリップ感が良く、足はバランスが取れていい。ロスなく回れて今節で一番良かった」とトップクラスの仕上がりに胸を張った。
稲田と言えば“イナダッシュ”と呼ばれる迫力満点のスタート(S)力が代名詞。「Sは放りながら行ったけど、勘とは合ってズレていないと思う」と攻撃態勢もバッチリと整っている。
優勝戦はダッシュが生かせる4号艇での出番。「チルトはゼロの方が足はいいけど、マイナスの分、グリップ感がいい。チルトは考えます」と多彩な攻勢を脳裏に描く。「水面相性はいいですよ」と語るように、三国で通算V4と実績も十分。超速のS力を繰り出し、G1タイトルの栄誉も新たに書き加えてみせる。