【阪神大賞典】52歳武豊、自身12度目の3週連続重賞Vへ ユーキャンスマイル導く
「阪神大賞典・G2」(21日、阪神)
チューリップ賞(メイケイエール)で、35年連続JRA重賞制覇を飾った武豊騎手=栗東・フリー=が、先週の中山牝馬S(ランブリングアレー)も制して2週連続重賞Vを達成。15日に52歳の誕生日を迎えたが、その手綱さばきは輝きを増すばかりだ。今週、仁川伝統のG2戦でコンビを組むのは2020年の覇者ユーキャンスマイル。スタミナ自慢の相棒とともに、3週連続重賞制覇を狙う。
気力、体力は充実している。15日に52歳の誕生日を迎えたばかりの武豊は、「ピンと来ないですけどね。ただ、新人ジョッキーを見ているとカワイイよね。親より年上だから。まあ、自分自身は年齢的なものは感じていないですよ」と力強い。現在、2週連続で重賞制覇中。結果で自らの言葉を証明している。
「60歳までやりたいというのは公言しているからね。ケガさえしなければ、行けると思う。もちろん、ケアとかはしっかりやっていかないといけないけど。昔とは違うからね」
トレーニングやマッサージなどでコンディションの維持に努め、レースで馬の持つ能力を最大限に引き出す。デビュー35年目。大ベテランとなってもなお、第一線で活躍を続ける姿は、さまざまな世界で奮闘する同世代の大きな励みにもなっている。「そう思ってくれる人がいるなら、ありがたいですね」。自身にとっても、戦い続ける上で、ひとつの原動力となっている。
今週は19年万葉S2着以来、約2年2カ月ぶりのコンビとなるユーキャンスマイルで阪神大賞典に臨む。20年覇者に、「長距離は得意ですからね。ここのところ着順は良くないし、強い馬もいるけど、得意の距離で復活してほしい」と期待は大きい。
勝てば、ユタカにとって12度目となる3週連続重賞制覇。「いきたいよね」と力の入る一戦だ。さかのぼること96年、ナリタブライアンに騎乗し、マヤノトップガンとの競馬史に残るたたき合いを制した伝統の長距離重賞。自身が記録した京都大賞典と並ぶJRA同一平地重賞最多のV9を決め、名手がさらに勢いを加速させていく。(デイリースポーツ・大西修平)