【桜花賞】ソダシ成長!いけるぞ無傷5連勝 大ベテラン今浪厩務員は自身の集大成に

 「桜花賞・G1」(11日、阪神)

 白毛馬初のクラシック制覇へ向け、無敗の2歳女王・ソダシが登場。注目が集まるヒロインを「純白の女王」と題して連載する。携わる関係者の話で分析する第1回は、担当の今浪隆利厩務員(62)=栗東・須貝。また、デイリー杯クイーンC覇者アカイトリノムスメはソダシと同じ金子真人HD(株)の所有馬。オーナーゆかりの血統馬2頭が激突する。どちらに軍配が上がるか注目だ。

  ◇  ◇

 このタイミングで、名牝と巡り合うとは…。ソダシを担当する今浪厩務員は、定年までの残り約3年を、この馬ともにラストスパートする覚悟で、この春を迎えていた。キャリア44年目。「この馬が最後と思ってね。この子がキャリアを全うした頃に、僕も定年がくるから」と感慨深げに話した。G1・6勝を挙げたゴールドシップを筆頭に、数々の栄光を味わってきた大ベテランは、真っ白な体の愛馬を自身の集大成と位置付けていた。

 外見がひときわ目を引くだけに、手入れも入念だ。「ボロ(馬ふん)がついていたりすると、少しでもしっかり洗ってやらないとね。でも、この子自身、すごくきれい好きなのよ。ボロするところも決めてるから」。どこの馬房に入っても、決まって左奥が定位置。寝わらが無駄に汚れないから、そもそも毛並みが汚れることも少ないという。

 「でも、暖かくなってきたこの季節はこっちも真っ白になるんだよ。ほら」。ちょうど冬毛が抜ける時季とあって、ブラッシングすると大量の白い毛が、自分のジャンパーに付着する。逆にソダシは毛ヅヤがピカピカになってきた。

 無傷4連勝で2020年の阪神JFを制し、2歳女王の座についた。勢いに乗って狙う最初の関門は桜の女王決定戦。1週前追い切りでは吉田隼を背に栗東坂路で4F52秒4-38秒5-11秒8をマークした。今浪厩務員は「2歳の頃より成長して、攻め馬も楽に感じている様子。筋肉もついて、力をつけて大人になった。何とかしてほしいな」と期待を込めた。

 希代のアイドルホースと腕利きの大ベテランが紡ぐ第2章。ここでつまずくわけにはいかない。

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