【マイラーズC】ラセット差し切る 相手が強くなろうとも末脚信じて真っ向勝負だ
「マイラーズC・G2」(25日、阪神)
六甲S2着のラセットが、6度目の挑戦で重賞初制覇を目指す。前走後も好調をキープ。3歳時のきさらぎ賞で3着、2020年の中京記念で2着と、あと一歩のところに来ている。20年の落馬負傷から復帰後の初タイトル奪取を狙う秋山真一郎騎手(42)=栗東・フリー=の手綱で、今度こそ豪快な差し切りといく。
腹は決まっている。6度目の重賞挑戦となるラセットだが、相手が強くなっても、よそ行きの競馬をするつもりはない。庄野師は「おしまいはしっかりとしていますからね。今回も自分の競馬に徹するだけ。しまいの脚には、本当にいつもビックリさせられますから」と、武器である末脚には絶対の自信を持っている。
前走の六甲Sもメンバー最速の上がり3F33秒8の末脚で、勝ち馬クリスティと0秒1差の2着に迫った。斤量は当時の57キロから、今回は1キロ減の56キロ。前走時から開催も進んだBコース3週目で、差し馬向きの馬場になっていれば、さらに期待は広がる。トレーナーも「秋山(真)が本当に上手に乗ってくれているし、“次は差し切ります”と言ってくれたからね。阪神のマイルも合っているから」と力強い。
馬体重は前走で12キロ減だったが、「すぐに戻ったし、目立った疲れも見られず元気はいいですね」と状態面に不安はない。中間は在厩して、栗東坂路などで丹念に乗り込んだ。「使ってガタッとこなくなってきたし、今は一番の充実期に入っている。具合はいいですね」と指揮官の歯切れもいい。
21年の2月に第一腰椎破裂骨折から実戦復帰した秋山真も、リハビリをきっかけに始めた本格的なトレーニングの効果で、体幹やバランス、筋肉面が強化され、以前よりも肉体は引き締まった。パワーアップした鞍上と、充実一途の6歳馬のコンビが、今度こそ豪快な追い込みを決める。