【ヴィクトリアM】和田郎師 馬体進化のテルツェットで平地G1初タイ獲る
「ヴィクトリアマイル・G1」(16日、東京)
ダービー卿CTで重賞初制覇を達成したテルツェットが、勢いに乗ってG1の舞台に挑む。管理する和田正一郎調教師(46)=美浦=は、早くから素質の高さを買っていたものの、無理せずにここまで大事に育ててきた。420キロ前後の小さい牝馬。トレーナーは「あまり詰めて使うと、芽をつぶしてしまう可能性があると思っていました」と振り返る。馬の成長に合わせた余裕のローテーションを選択。「昨秋からいい筋肉がついてきたなという感触はあります」と進化ぶりに目を細める。
平地G1は、オジュウチョウサンで挑んだ18年有馬記念(9着)以来の2度目となる。「オジュウチョウサンは特別ですから」と、人気と実力を誇る障害王者は別格の存在。今回のチャレンジについては、「どこまでやれるかは分からないですけど、ポテンシャルの高い馬です。とにかくベストの状態で出走させて、いい結果を出してくれればいいですね」と期待を寄せる。平地G1初制覇に向けて、静かに闘志を燃やしている。(デイリースポーツ・小林正明)