【ボート】遠藤エミが涙のレディースチャンピオン初V イン逃げで賞金ランクもトップ浮上
「レディースチャンピオン・プレミアムG1」(10日、浜名湖)
1号艇の遠藤エミ(33)=滋賀・102期・A1=がインからこん身の走りで逃走。準パーフェクトで初Vを飾り、優勝賞金1100万円を手にした。賞金ランキングもトップに浮上。女子の夏冬G1制覇は日高逸子(福岡)、平山智加(香川)に続く3人目。2着に桜本あゆみ(東京)、3着には渡辺優美(福岡)が入り、3連単は1番人気で決着した。
悲願だった夏の女王の座を遠藤がようやく手にした。これまでレディースチャンピオンは3度の優出があるが、全て6号艇。「一番取りたいタイトル。今年こそは1号艇で優出したい」と強い気持ちで浜名湖に乗り込み、勝ち取ったV。いつもはあまり表情に出さないが、優勝を決めると最高の笑みで喜びを爆発させた。
ピットでは忙しく走り回っているタイプだが、今節はノーハンマーを貫いた。「ノーハンマーは選手になってから初めて。叩きたくなってしまうので、ペラ小屋に近づかないようにしていた」とエンジンを信じ切って勝ち取ったタイトル。ただ「優勝戦は自分が下手過ぎて」とピットに戻って来た時は「セーフ」と両手を広げてホッとしたように笑顔を見せた。
表彰式では「成績が悪いときでも私以上に信じてくれている人がいて」と感極まって涙を流すシーンもあり、コロナ禍でも応援してくれるファンへ“優勝”という最高の結果で感謝の気持ちを表した。
これで女子賞金ランクもトップに躍り出た。「まだまだ調整力や旋回力など足りていないところはたくさんある。目の前の一走一走に集中していきたい」と苦境を乗り越えた遠藤。今後どれだけ成長を遂げていくか、楽しみで仕方ない。