【小倉2歳S】ナムラクレア直線一気V “お手馬”産駒で代打騎乗・浜中導いた
「小倉2歳S・G3」(5日、小倉)
4番人気のナムラクレアが、代打騎乗を務めた浜中に導かれ、直線一気に小倉2歳チャンプの座をつかんだ。2着は3番人気のスリーパーダ、3着には8番人気のアネゴハダが入った。藤田晋氏の所有馬として注目を集めた5番人気のデュガは4着に終わった。
“小倉2歳Sマイスター”が代打騎乗に燃えた。この夏最後の2歳重賞を締めくくったのは、4番人気のナムラクレア。前日に負傷した和田竜からバトンを受け取った浜中が、絶妙な手綱さばきでVをたぐり寄せた。
トップスタートから手綱を押さえて中団へ。4角で大外を回して直線一気に突き抜け、ゴールの瞬間は左拳を握り勝利をかみしめた。「馬が強かった。4コーナーで“いいんじゃないかな”という手応えがあった。追いだして素晴らしい瞬発力を見せてくれた」。当レース5勝目を、かつてのお手馬ミッキーアイルの産駒でマーク。くしくも自身にとって21年初の重賞タイトルを地元で手にした。「アイルの子で重賞を勝ちたいと思っていたのでうれしい。アイルもディープ産駒らしくバネがあって、ためれば切れたと思う。そういう部分を受け継いでいる。どういう風に成長するか楽しみ」とG1・2勝の快速馬と姿を重ねる。
不良馬場のフェニックス賞を格上挑戦で快勝したが、良馬場でさらに切れが増した。これがJRA重賞初制覇となった長谷川師は「結果を出せて僕自身も、厩舎も良かった。マイルまでは持たせたい」と期待を込めた。無限の可能性を秘めた2歳牝馬が、夢を乗せて突き進む。