【ローズS】イリマ 動き軽快!目下2連勝中の勢いで重賞初挑戦V決める
「ローズS・G2」(19日、中京)
勢いは止まらない。目下2連勝中のイリマは16日、時計は平凡だったものの、さっそうとした脚さばきで好仕上がりをアピールした。春のクラシックに参戦した実績馬が顔を並べる中、夏の小倉できっかけをつかんだ上がり馬が、重賞初挑戦Vと本番への権利獲りに挑む。
強い負荷は、もう必要なかった。夏の小倉で未勝利戦、1勝クラスと連勝中のイリマは、栗東Bでソフトな内容。1週前に芝で一杯に追われていることもあり、全くの馬なりで5F70秒6-40秒8-13秒3。時計はかなり控えめだが、前進気勢があって、フットワークは実に軽快だった。
騎乗した喜多助手は「1週前にやっているので、調整程度で十分です。時計も予定通り。思い通りの調整ができています」と納得の笑み。高橋亮師も「順調だなと思いました。割とグングン行くような感じがあって、すごく活気がありましたね」と元気な姿に手応えをつかんでいた。
半姉スカーレットカラーは、同じ調整パターンで19年の府中牝馬Sを制した。「お姉さんが良くなったのは4歳の春。この馬もまだ完成されていないけど、お姉さんよりは成長が早いかなと思います」と喜多助手は本格化ムードを感じ取っている。
デビュー戦ではのちのダービー3着馬ステラヴェローチェの3着に入ったように、早くから素質の高さを評価されていた。その後はなかなか勝ち切れなかったが、この夏に急成長。ここ2戦は小倉芝2000メートル戦でいずれも後続を4馬身差離していた。指揮官は「姉より距離は持つ感じですね。前走を見てトライアルにチャレンジしようと決めました。ここでどんな結果を出せるか」と期待に胸を膨らませていた。夏の勢いを武器にして春の実績馬をなぎ倒す。