【エリザベス女王杯】団野 シャムロックヒルで“欧仕事”だ 欧州研修後に人気薄で2勝
「エリザベス女王杯・G1」(14日、阪神)
9月初旬から研修のため欧州へ赴き、約6週間滞在した団野大成騎手(21)=栗東・斉藤崇=が、帰国後初めてG1に騎乗する。2021年はJRA重賞を2勝するなど躍進著しい若武者は、「昨年とは違う団野大成をお届けできたら」とG1初奪取へ強い意欲を示した。
団野は9月5日の札幌での騎乗を終えると、すぐにイギリスへ飛んだ。拠点としたのはニューマーケット。15年キングジョージ6世&クイーンエリザベスS、16年ドバイシーマクラシックなどを制したポストポンドなどで知られるロジャー・ヴァリアン厩舎でもっぱら攻め馬手として働いた。担当した4頭は手入れも鞍付けも自分の仕事。「日本では来た馬に乗って、競馬が終わったら下りる。厩務員さんの苦労から思い起こし、馬の町で朝から晩まで全てが馬という生活は刺激になりました」と振り返る。
ビザの関係でイギリスではレースに騎乗できず、凱旋門賞のタイミングで渡仏した際に、パリ近郊にあるフォンテーヌブロー競馬場での1鞍(10月4日、14頭立て13着)だけ。「聞いてはいましたが、タイトでしたね。その状況で(馬を)御すだけの技術が必要だと思いました」と収穫もつかんだ。
帰国後は自主隔離期間を経て、先月30日の阪神で復帰。翌31日には12、7番人気で2勝と人気薄の馬で波乱を演出した。「前の馬だけでなく、2、3頭前の動きまで見られるようになったと感じます」と進化ぶりをアピール。エリザベス女王杯はシャムロックヒルとのコンビで臨む。「何度も乗せてもらっているし、折り合いは大丈夫。僕がどれだけ引き出せるかですね」ときっぱり。2戦2勝と相性のいい阪神で積極果敢な騎乗を見せる。