【チャンピオンズC】ソダシ万全の行進 芝砂“二刀流”制覇へ単走でラスト1F自己最速タイ
「チャンピオンズC・G1」(5日、中京)
初ダートでJRA・G1制覇という史上初の快挙を目指す白毛のアイドル・ソダシは1日、吉田隼を背に栗東坂路で単走。序盤はゆったりと入ったが、一完歩ごとに加速。ラストも左の肩ムチで刺激を与えた程度だったが、首と四肢がしっかりと連動し、馬場の中央を真一文字に駆け上がる。4F51秒8-37秒7-11秒8と、1Fごとに速くなる理想的なラップを刻み、好調をアピールした。秋華賞10着からの巻き返し、新たな伝説誕生へ。仕上がりに抜かりはない。以下、吉田との一問一答。
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-ダート適性について。
「2歳のころから、血統的に楽しみだと思っていました。芝で結果が出ていたのでなかなか試せなかったが、血統的にも、走り方でも期待できると思います」
-追い切りでの感触は。
「先々週、先週としっかりメニューをこなしてきています。きょうも変わらず良かったですね。放牧を入れて帰ってきたのでフレッシュな感じ。いい意味でピリピリ感はなくなってきています」
-今回の舞台設定をどう考えているか。
「ダートは初めてですし、スタート、ポジショニング、いろいろ気にする部分はあります。枠が出てから考えたいです。与えられた枠で考えるほかないですね」
-ダート初挑戦がG1になるが。
「ダートのトップレベルの馬と戦うのは酷なんですが、今までいろいろな壁を越えてきた馬。楽しみにしています。今年は『二刀流』という言葉が話題になった。何とかソダシにも二刀流になってもらいたい。懲りずに優しい目で応援してもらえたらと思います」
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以下、須貝師と一問一答。
-今回参戦する経緯は。
「秋華賞が終わってからいろいろ考えたのですが、距離、血統、レース間隔、馬の具合、負担重量など考えて、ここではないかとオーナーに打診しました。オーナーからは『いいよ』とのお言葉を頂いて、ここに決まりました」
-追い切りの動きは。
「(吉田隼には)雰囲気を感じながら、自分の思うように乗ってくれと指示しました。精神面がすごく落ち着いています」
-前走はゲートで歯をぶつけてしまったが。
「そこはもう全然問題ないですよ」
-中京ダート1800メートルのイメージは。
「前が残る競馬を多く感じる。その点、ソダシのゲートは速い方。枠にもよるし、なにぶん初めてのところにはなるけれど、枠が出てから(吉田)隼人との話にもなる。出てから作戦ですね」
-人気も話題も集める。
「なにせ初めてづくしのことが多いですからね。あくまで挑戦者の気持ちで臨みたい。変わらず応援をよろしくお願いします」
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今回の追い切りで一番に注目すべき点は単走で追われたことだ。ソダシの最終追い切りが併せ馬でなかったのは、20年の阪神JF以来5戦ぶり。これまでも併せた相手はしっかりとかわしてきたが、かわした後、気を抜くような面が見られ、良くも悪くも相手なりの調整になっていた点を考慮したものだ。吉田隼は「1頭でしっかりと走らせるということをやりたかった」と意図を説明する。
久々の調整法であったにも関わらず、栗東坂路でラスト1F11秒8(強め)は自己最速タイ。21年3月31日の桜花賞1週前追い切りでも同タイムを記録したが、当時は一杯に追われてのもの。今回は余力十分に、ミッションを見事にクリアした。短期放牧の効果で、馬もフレッシュ。状態は申し分ないと言えそうだ。