【阪神JF】“熊本の新スター”ヒノクニ沸かせる 深山師は初の大舞台にも平常心強調
「阪神JF・G1」(12日、阪神)
熊本県産馬ヒノクニ(牝2歳)を阪神JFへ送り出す深山雅史調教師(44)=美浦。東京都文京区の出身。いちファンだったのが、快速馬サイレンススズカの圧倒的なスピードに魅了され、いつしか競馬の世界へ。定年を迎えた師匠・伊藤正徳厩舎を受け継ぐ形で、19年3月に開業。そして、開業3年目で初のG1舞台に臨む。
ヒノクニは、2020年の当レースで5着に入り、21年8月の北九州記念で熊本県産馬初の重賞Vを達成したヨカヨカと同じ、熊本県・本田土寿氏の生産馬だ。ヨカヨカの背を追うように、夏の小倉でひまわり賞を快勝。初ダートの前走では大敗したが、師は「芝で改めて、ですね。大きく変わったところはないけど、引き続き順調です。踏み込みが良く、動きの柔らかさが結果につながっていますね」と笑顔で前を向く。
「新馬以来の千六ですが、条件として合わないことはないです。G1初挑戦?相手も強いし、まずは目の前のことをしっかりやっていきたいですね」と、初の大舞台にも平常心を強調。志半ばでターフを去った“先輩”の分まで-。新たな九州産の星がターフを沸かせる。(デイリースポーツ・村上英明)