【フェブラリーS】99年以来の地方馬Vへ ミューチャリー三度目の正直だ

 「フェブラリーS・G1」(20日、東京)

 今年は違う。悲願のG1タイトル&NARグランプリ年度代表馬の称号を引っ提げ、南関東・船橋からミューチャリー(牡6歳、船橋・矢野義)が3度目のチャレンジだ。

 過去2年は11、7着と跳ね返されたが、敗因は明らか。一昨年はイレ込みが激しく、レース前に体力を消耗。昨年は前年の暮れに初めて行った坂路調教の疲れが腰に残り、決して本調子でなかった。さらにレースでは道中で他馬にぶつけられ、直線でも他馬と接触。そんな中でも後方から勝ち馬に0秒9差なら悲観することはない。

 2歳時からJRAの強豪たちと戦い続けてきた。心身両面に弱さを抱えながら、常に上位争いを演じてきたのは高い能力の証明だ。「年齢を重ね落ち着きも出てきて、経験を積みながら一戦ごとに良くなっている」と矢野義師。その言葉通り、ついに昨秋のJBCクラシック(金沢)で花を咲かせた。

 16日の最終リハ(船橋ダート)は6F81秒4-36秒4-12秒1。僚馬に0秒6先着した。トレーナーは「先週少し重かったが、素早い反応で相手を引き離したように、いい状態で臨める」と満足そう。三度目の正直へ「JRAのトップクラスと1、2馬身差の競馬をしている。しまいを生かす競馬で、うまくさばければ差はない」とキッパリ。99年メイセイオペラ以来2頭目の地方馬Vも夢じゃない。(デイリースポーツ・村上英明)

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