【日経賞】タイトルホルダー 貫録Vで春盾へ 横山和「まだ七分の出来」菊花賞馬の底力
「日経賞・G2」(26日、中山)
これが菊花賞馬の底力だ。内からボッケリーニ、外からヒートオンビートに詰め寄られても絶対に抜かせない。単勝1・6倍という圧倒的な1番人気に支持されたタイトルホルダーがしぶとく逃げ切って、22年初戦をきっちり勝利で飾った。
好スタートを切ると、迷わずハナを奪う。有馬記念に引き続きコンビを組んだ横山和は「馬の力を信じて思い切って行きました」と小細工なしの逃げで受けて立った。スローの流れでレースを主導し、残り600メートルで一気にギアアップ。1F11秒台のラップを刻み、上がり3F34秒7でまとめて後続を完封した。鞍上は「次が本番ですから。きょうはまだ七分の出来。ここを使って確実に良くなります」と今後の上積みを見込んだ。
栗田師もホッとした表情だ。「この相手なら何とかしてくれると思っていたし、地力で踏ん張ってくれたと思う。本番に向けていいスタートが切れました」と、優先出走権を獲得した天皇賞・春(5月1日・阪神)への参戦を明言。「もっといい動きをするはず。きょうは休み明けだったし、ここから上がってほしい」と2度目のG1獲りへ期待を膨らませた。