【高松宮記念】8番人気が大波乱!ナランフレグG1初制覇 16年目丸田は悲願に涙

 首差の接戦を制したナランフレグ(右)
 ガッツポーズを見せる丸田
 G1初勝利を挙げ、インタビューで涙ぐむ
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 「高松宮記念・G1」(27日、中京)

 デビュー16年目の丸田恭介騎手(35)=美浦・フリー=が悲願達成だ。8番人気のナランフレグが後方からインを豪快に伸びて、G1初制覇。師匠の宗像義忠調教師(67)=美浦=も、開業30年目で初のG1タイトルをつかんだ。2着は5番人気のロータスランド、3着にはブービー17番人気のキルロードが入り、3連単は278万4560円の大波乱。1番人気のレシステンシアは6着に敗れた。

 春の嵐が過ぎ去った桶狭間に、感動の嵐が巻き起こった。G1初挑戦だった8番人気のナランフレグは荒れ馬場をものともせずに、最後の直線でインを強襲。5頭が0秒1差にひしめく大激戦の中、真っ先にゴールを駆け抜けた。鞍上の丸田は、デビュー16年目で初のG1制覇。込み上げるものを抑え切れず、目を真っ赤にさせ、何度も拳を突き上げた。

 宗像師も開業30年目で初のG1制覇。初物ずくめの快勝に丸田は「先生にはずっとお世話になりっ放しでしたので、何か一つでもと常に頭にありました。こんな大きな舞台で恩を返せて幸せです」と話すと、人目をはばからず歓喜の涙。宗像師も「良かったです。(丸田は)所属でしたので何よりですね」と、師弟タッグでの大金星をかみしめた。

 レースは混戦ムードに拍車をかけるように、前日の雨の影響で時計のかかる重馬場。逃げたレシステンシアが、前半3F33秒4という“激流”を生み出した。それでも「馬のリズムだけを考えた」といつも通り後方を追走。直線は最大の武器である末脚を信じ、馬1頭が通れる内のスペースをこじ開けた。

 「阪神でオープン(タンザナイトS)を勝った時もこの形だったので、自信を持ってインコースを突きました」と鞍上が振り返れば、師も「外には出せないなと思っていた。落ち着いてよく頑張ってくれた」。長く苦楽をともにした師弟の思いが重なったコース取りも大きな勝因だった。

 今後は未定だが、秋のスプリンターズS(10月2日・中山)も当然視野に入る。「個性は際立っていますので、これからも大きなところを一緒に戦っていきたい」と丸田。圧倒的な末脚を秘めた個性派とひと皮むけた勝負師のコンビは、今後も短距離界を沸かせそうだ。

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