【POG】「新馬勝ちを意識できる」イントゥミスチーフ産駒サトノミスチーフ感触上々(栗東発)
競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、塩手智彦(栗東)と木村拓人(美浦)がお送りするPOG情報。東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。
30日にはダービートライアル・青葉賞(東京、芝2400m)が行われる。本番と同じ舞台でもあり、ここから新たなダービー候補が現れる可能性も十分。ここでは1勝馬で優先出走権獲得を目指す3頭の1週前の様子を取り上げたい。
ディープインパクト産駒のプラダリア(牡、池添学)は池添Jで予定。デビューからの2戦は高いレベルの走りをしながらもあと一歩勝ち切れずに2着続きだったが、ひと息入れて立て直した前走はこれまでのうっぷんを晴らすかのような強い勝ちっぷり。2着に7馬身差の圧勝劇を演じた。その後はダービートライアルのここへ向けて調整を進めてきた。20日の1週前は鞍上を背に栗東CWで長めから追われ、6F82秒3-36秒8-11秒2。師は「素軽くて、折り合いもついて、体も上手に使って、言うことない追い切りでした。徐々に幼さも抜けて良くなっています」と満面の笑み。ここにきてのさらなる成長を感じ取っている。「距離を延ばして良さが出てきましたね。課題は(初めての)長距離輸送だけ。重賞でも楽しみです」と期待を寄せた。
現3歳世代は14頭が勝ち上がっている藤原厩舎からは2頭が予定をしている。
アスクヴィヴァユー(牡)は菅原明Jで予定。前走後は放牧を挟んで、ここへ向けて調整を進めてきた。田代助手は「勝ち上がったのはダートだけど、走りに軽さがあり、芝でもやれる馬です。ゆったりとしたキャンターで長めの距離が合っているし、1週前の追い切りは鞍上を背にしっかりと動けていました。一戦ごとに成長をしていますし、ダービーの優先出走権獲得へ向けて頑張りたいです」と意気込みを語ってくれた。
クワイエットホーク(牡)は岩田望Jで予定。前走は直線で2着馬との激しいたたき合いを鼻差制してV。安定した先行力と勝負根性は重賞でも侮れない存在だ。田代助手は「前走は自分から勝ちに行って押し切ってくれました。センスがいいし、掛かるところがなく長丁場も合っています。まだ緩さは残っていますが、使うごとに良くなっているし、通用する素質もあると思います」と手応えは十分。まだキャリア2戦でこれからの伸びしろは大きく、楽しみな存在だ。
今回の注目2歳馬はサトノミスチーフ(牡、平田、父イントゥミスチーフ、母プレイプリティー)。3月25日にゲート試験を合格し、現在は放牧中。6月4日の中京新馬戦(芝1600m)を藤岡佑Jで予定している。師は「気が良くて初戦向きのタイプ。馬体のバランスがいいし、動きもいい。新馬勝ちを意識できる馬だよ」と感触は上々。16年レッドラシーマ、17年ケイアイノーテックに続く3度目の関西圏の新馬戦初陣Vを目指す。 (馬三郎栗東支局・塩手)