【天皇賞】ヒートオンビート 友道勢“三本の矢”の成長株 G1で重賞初V狙う

 「天皇賞(春)・G1」(5月1日、阪神)

 3頭出しの友道勢の成長株ヒートオンビートが、大舞台でのタイトル奪取を狙う。重賞未勝利馬で、G1初挑戦、初の3200メートル戦と未知の部分は多いが、G1馬の母マルセリーナから受け継いだ能力は確か。大阪杯を制した僚馬ポタジェのように、G1で重賞初制覇を果たす可能性も十分だ。

 重賞未勝利馬だと侮るなかれ。日経賞3着のヒートオンビートは、大阪杯で重賞初Vを果たしたポタジェと同じ友道厩舎の5歳馬。大江助手は「重賞は勝っていませんが、ポタジェ同様高いポテンシャルがありますから」と、僚馬に続く大舞台での激走を期待する。

 全18戦で掲示板を外したのはわずか2回。前走を含め、重賞でも〈0・2・2・1〉と好成績で、その堅実な走りはポタジェの姿と重なる。距離は違うが、僚馬と同様にG2の前哨戦で最速の上がりで惜敗したとなれば、大舞台での激走を予感するのは自然な流れだ。

 中間も順調そのもの。「テンションも上がらず、スムーズな調整ができています」と手応え十分だ。栗東CWの1週前追い切りは、フライライクバード(5歳オープン)、リアド(3歳1勝クラス)との3頭併せで6F81秒0-36秒7-11秒0の好時計。2頭に遅れたものの、「簡単に抜かせないように相手を用意していますから」と不安視していない。

 焦点は初のG1と3200メートルの距離になりそうだが、池添は「1回使って良くなっていますし、スタミナに関しては問題ない」と持久力に太鼓判。集中力を高めるために、本番ではメンコの着用も予定しており、馬具の効果も期待できそうだ。

 「一発を狙えるように仕上げ、あとはジョッキーに託します」と大江助手。11年桜花賞馬マルセリーナを母に持つ良血が、1カ月前の僚馬と同様に仁川でサプライズを起こす。

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