【天皇賞】ディープボンド絶好 和田竜「求めることない」大久保師「前走より上」
「天皇賞(春)・G1」(5月1日、阪神)
迫力満点の動きで万全の態勢をアピールした。悲願のG1制覇を狙う21年の2着馬ディープボンドが27日、栗東CWで最終リハ。雨で重たくなった馬場をものともせず、パワフルかつ機敏なフットワークで駆け抜けた。前哨戦をひと叩きして気配は上昇一途。完成期を迎えた5歳のキズナ産駒が、仁川のスタミナ合戦で堂々と主役を演じる。
主戦の和田竜を背に栗東CWで最終リハ。1週前に併せ馬でしっかり負荷をかけたこともあり、単走で軽めのメニューだったが、追われるとグッと首を下げて、ダイナミックなフォームで駆け抜けた。6F81秒4-36秒8-11秒5と理想的な尻上がりラップを刻み、馬体の張りも抜群。状態はピークと言っていいだろう。和田竜、大久保師との一問一答は以下の通り。
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◆和田竜二騎手
-追い切りの感触は。
「気持ち良く走っていました。いつも通り、余裕のある動き。乗っていても気持ち良かった。時計もまとめているし、本当に順調です。いい状態で出せると思います」
-前走の阪神大賞典を振り返って。
「去年と違って馬場が硬かったけど、走りが進化していたので、速い上がりにも対応してくれた。いい内容だったと思います」
-21年は2着。
「去年は初めて走るコースで、ちょっとタフな競馬をさせてしまった。でも、その中であれだけ頑張れたのは自信になった。2回目なので、去年の悔しいレースを踏まえて、もっと馬が気持ち良く走れるレースをしたい」
-21年と比べて馬の変化は。
「去年のこの時期はまだ、スタミナ勝負でないと厳しかった。でも、この一年で成長して切れが出ている。走法自体が沈むような感じになってきているし、改めて武器が増えましたね。どのような展開にも対応できると思います」
-課題はあるか。
「今から求めることは何もないです。体調だけ整っていれば、結果はついてくると思っている」
-最後に意気込みを。
「馬の力を出し切れれば結果は出ると思うので、しっかりと誘導したい。G1ホースにふさわしい馬だと思っているので、何とかタイトルが欲しいね」
◆大久保龍志調教師
-前走後の調整は。
「去年は阪神大賞典を勝った後、大山ヒルズへリフレッシュに出しましたが、今年はそんなに疲れが見えなかったので、在厩で調整しました」
-20日の1週前追い切りは併せ馬でしっかり。
「道中の走りのリズムが良く、仕掛けてからの反応も速かった。とてもいい追い切りでした」
-最終追い切りの動きは。
「雨で馬場が重かったのですが、前走の当週より1秒くらい時計が速かった。今回の方が馬の状態は上がっている」
-21年は銀メダルでした。
「ちょっと強気な競馬になったが、その形を取らざるを得ない馬の状態でした。今年は馬が成長して、引き出しが増えている。今年の方が組み立てやすいと思います」
-初のG1制覇が懸かる一戦です。
「チャンスが迫っているというのは、自分の中でもひしひしと感じている。ボンドにとっても5歳で充実している。ここは絶対に逃したくないという気持ちが強い。全力で獲りにいきたいと思っています」