【競輪】脇本雄太が2回目のダービー王 GP出場の第一目標をクリア

 「日本選手権・G1」(8日、いわき平)

 脇本雄太(33)=福井・94期・S1=が最終1角7番手からまくりを決めて優勝。日本選手権制覇は19年松戸以来となる2回目。通算では6回目となるG1優勝を成し遂げ、賞金7837万円(副賞含む)と「KEIRINグランプリ2022」(12月30日・平塚)の出場権を手にした。2着には地元の佐藤慎太郎(福島)、3着に守沢太志(秋田)が入った。

 さすがの力を証明した。脇本がまくりでライバルをねじ伏せて優勝。「今年出場できるG1は限られている。優勝したい一心だった」と率直な思いを口にした。

 決勝は勝負どころは7番手。二段駆けムードが漂うライバルもいて苦しい展開となったが「自信はなかったけど、踏んだところからは力を出し切るつもりで走った」と持てる力を全てペダルにこめた結果、栄光のゴールが待っていた。

 昨年は東京五輪に出場。その後は本格的に競輪に復帰する予定だったが、腸骨の疲労骨折もあって欠場期間が続いた。「決して楽な道のりではなかった。まだ完調ではないけど、戦う気持ちは戻った」と完全ではない出力をメンタルで補った。

 東京五輪後に競技から身を引いたあともナショナルチームが所属する伊豆に拠点を置いてきたが「今月の福井F1を機に戻ろうと思っている」と地元に改めて居を構える予定。

 今年から増額された優勝賞金は「ナショナルチームを離れるし、同じ環境を福井に作りたい」と脚力強化のために使う予定だ。

 「今年はG1を優勝してグランプリに出場が第一目標でクリアできた。あとはより多くの近畿勢をグランプリに連れていきたい」と古性に続き、グランプリ(12月30日・平塚)の切符を勝ち取り、年末の大一番に向けてさらに近畿ラインの厚みを増したい考えだ。

 次に出場できるG1は早くてもオールスター(8月9~14日・西武園)となるが「目の前の一戦をしっかり走ることで競輪界が盛り上がる。F1でも記念でも気持ちを切らさずに走りたい」。

 最強を証明した脇本に慢心はない。次走のデイリースポーツ杯(22~24日・福井)以降も世界基準の脚力を余すことなく披露し、ライバルを圧倒していくだろう。

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