【ヴィクトリアM展望】デアリングタクト、ソダシ、レイパパレと豪華メンバーが対決
「ヴィクトリアマイル・G1」(15日、東京)
一番の注目は、復帰戦を迎える史上初の無敗3冠牝馬デアリングタクトだ。アーモンドアイ、コントレイルと3冠馬対決となった20年ジャパンC(3着)は、歴史的名勝負として記憶に新しい。
昨春のクイーンエリザベス2世C3着後に右前肢繋靱帯炎を発症。長期休養を余儀なくされたが、中間の調整は順調だ。2週連続で追い切りに騎乗した松山は「先週よりも動きが素軽くなっています。徐々にこの馬らしさを取り戻しつつありますね」と好感触。底力は断然。トウカイテイオー(93年有馬記念V、中363日)を超える中384日でのG1制覇なるか。
もう1頭、人気を集めるのが白毛馬ソダシだ。近2走はダートに参戦。前走のフェブラリーSでは、好位からしぶとく3着に粘り込んだ。中間、追い切りに騎乗した吉田隼は「いい動き。最後はノビノビ走っていた。芝でもダートでも、本質的にマイルぐらいがいい」と力を込める。3戦3勝の芝マイル戦でG13勝目を狙う。
大阪杯2着のレイパパレ。前走後は短期放牧に出ていたが、好調キープ。約2年ぶりのマイル戦(2戦2勝)が鍵になるものの、「馬の気質に合っていると思う。前進気勢を生かす競馬ができれば」と高野師は前向きだ。
1番人気の高松宮記念で6着に失速したレシステンシア。1週前リハは栗東坂路で4F50秒7の一番時計。阪神JFを逃げ切った実績の持ち主で、松下師は「1週前なのでしっかりと。順調に来ています。ベストの舞台ではないけど、本質的にマイルはこなせるはず」と雪辱を誓う。
サウジアラビアの1351ターフスプリントVからの凱旋レースになるソングラインも、G1初制覇に向けて視界良好。1週前リハに騎乗した池添も「サウジへ行く前の栗東で乗って以来だったけど、数段いい。身にまとった雰囲気もいいし、完成の域に達している」と絶賛する。
昨年のエリザベス女王杯覇者アカイイトも復権に向けて虎視たんたん。東京新聞杯2着のファインルージュ、阪神牝馬S2着アンドヴァラナウト、5着マジックキャッスル、中山牝馬Sを制し、福島牝馬Sでも2着と目下絶好調のクリノプレミアムなど、超豪華なメンバーがそろった。