【日本ダービー】藤岡佑介 後ろから見た偉大な先輩の輝く姿、いつか自分も「ダービーは特別」

 「日本ダービー・G1」(29日、東京)

 ダービー初Vを狙うジョッキーの胸の内に迫る。

 ピースオブエイトに騎乗する藤岡佑介騎手(36)=栗東・フリー=は、今回が7回目のダービー挑戦。自らの手綱で毎日杯を制しただけにコンビ継続は当然の流れのように思えるが、本人は騎乗依頼があったことに驚いたという。「前走はタイミングが合って乗せてもらいましたが、まさか続けて乗ることができるとは思っていませんでした。依頼を頂いて光栄ですし、気持ちが高まります」と語る。

 藤岡佑にとってダービーの記憶といえば、四位洋文調教師の背中。ダービー初騎乗の07年のナムラマース(8着)、翌年のフローテーション(8着)は、ともに四位騎手(当時)がウオッカ、ディープスカイで勝利した。「道中、近いところにいたんです。ずいぶん後ろでフワフワした感じで乗っていて、ここから届くのかなと思っていました」。直線に入ると、その背中が徐々に小さくなった。その後、大きくガッツポーズをする姿が見えた。

 いつか自分も-。「ホースマンにとってダービーは特別。もちろん、勝ちたいレースです」と気持ちを奮い立たせている。メンバー中で無敗馬はピースオブエイトのみ。「まだ伸びしろがあるし、秘めているものが大きい馬だと思う。能力を信じて乗りたい」。底を見せていない相棒と史上12頭目の無敗Vに挑む。

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