【ボート】吉田拡郎がA1復帰戦で今年V4 23年児島開催のSG・オーシャンカップへ意欲
「山陽新聞社杯」(8日、児島)
男女混合6日間開催の「山陽新聞社杯」は地元の吉田拡郎(40)=岡山・90期・A1=がイン逃げで優勝。3月とこなめ、5月児島のG3、前走徳山のG3に続く今年V4を飾った。
優勝戦は徐々に潮が満ちていく中で迎えた難水面。ピット離れから勢いよく飛び出した2号艇の田中和也(大阪)が2コースから鋭く差して迫ったが、イン先マイで踏ん張った吉田が1周2M手前で田中を突き放し、先頭に躍り出た。優勝戦直前まで雨が降っていた最終日。「自分なりにいい状態で行けたが、田中君のピット離れと1Mまでの仕上がりがすごかった。潮も高く、1Mのうねりで少しターンが流れたところをすかさず差して来た」と1Mは一瞬ヒヤリ。バックで田中を抑え込み地元の意地を見せた。
主力選手がそろって実績機を引いた今節は大激戦。重成一人(香川)以外の後輩たち(山口剛、岡村仁、田中和也、浜崎準也)4人に「尊敬できる、大好きな吉田拡郎さんに勝ちたい」と優出インタビューで“総口撃”されたが「やつらはひとかけらも思ってない」と笑い飛ばし、陽動作戦に乗らず冷静に対処。鳴門のルーキーシリーズを走り終え、応援に駆け付けていた弟子の前原大道(岡山)の見守る前で師匠の貫禄を見せつけた。
出走回数不足のため1月から6月までB級として過ごしたが、7月からA1へ復帰。「いいエンジンを引いているし、スタートもいいのを行けてリズムはいい。調子のいいときにV5、V6を決めたい」とクラシックでのSG復帰へ着実なペース。23年7月には児島でオーシャンカップの開催が決定。「地元のSGに出るために、G1で活躍しないと行けませんね」と新たな目標を定めた。14年に第19回オーシャンカップ(まるがめ)を制した吉田が、地元開催のオーシャンカップで再び輝きを取り戻す。