【競輪】福井G3 世界の脚でも抽選には勝てず 主役の脇本雄太は決勝進出ならず
「不死鳥杯・G3」(9日、福井)
開設記念のG3シリーズが開催されている福井競輪では、開催3日目の準決10R発売締め切りの時間帯から豪雨となり、バンクの一部が冠水した。その後は排水作業が行われたが、状況が改善されなかったため、準決10~12Rが中止となった。各レースの勝ち上がりは抽選によるみなし着順により決勝進出の9人が決定した。
みなし着順を決める抽選は機器に1~50番までの数字が記された玉を入れ、各レースの車番に抽選を行う。低い数字を引いた選手から1~9着までが割り振られる。
準決10Rからは松井宏祐(神奈川)、佐々木雄一(福島)、菅田壱道(宮城)、11Rからは古性優作(大阪)、森田優弥(埼玉)、鈴木裕(千葉)、12Rからは松岡辰泰(熊本)、坂本周作(青森)、南修二(大阪)が決勝へ進出した。
準決12Rに出場予定だった脇本雄太(33)=福井・94期・S1=は抽選後に「私、6着ございます」と抽選運から見放されて、まさかの形で決勝進出ならず。「走りたかった。走れば勝てたけど…」と、東京五輪に出場した世界基準の脚力を持ってしても、さすがに天候と抽選には勝てずに最終日は特別優秀(11R)で憂さを晴らす。
準決10Rに出場予定だった松浦悠士(広島)もみなし着順4着で決勝を逃した。「引きは悪くない方だと思っていたけど、めちゃくちゃ悔しい。15番を引いたけど(8番車の)菅田さんが14番を引いて、ちょい差しをくらった」と悔しがった。「でも2日目にいいレースができたので」と松浦らしく、前を向いた。
グランプリ覇者の古性は抽選の壁を突破。「抽選は初めて。どうなっても仕方ないと思った。(決勝進出は)個人的にはうれしいけど、福井だし(野原)雅也が低い数字を出したら、自分が4着になるけど、雅也に乗ってほしかった」と複雑な表情を見せた。