【スプリンターズS】メイケイエール 悲願成就だ 吉田助手「本格化している」
「スプリンターズS・G1」(10月2日、中山)
さぁ、悲願達成だ。デビュー時から高い能力を評価されながら、若さをのぞかせて折り合い面に苦労してきたメイケイエール。4歳になった22年は馬具の効果でその課題を克服し、心身ともに充実した状態で本番に臨む。また、データ班もメイケイエールをイチ推し。JRA重賞6勝の実力馬が、いよいよGⅠ戴冠へ待ったなしだ。
1年越しのリベンジだ。21年のスプリンターズSで4着に敗れたメイケイエール。出遅れて道中は折り合いを欠き、さらに外へ逃げてとチグハグなレース内容。3歳牝馬の挑戦は若さを露呈した。
あれから1年。さまざまな馬具を試した結果、折り返し手綱がフィット。外枠を引いた高松宮記念は内めが伸びるトラックバイアスが響いて5着だったが、その後は京王杯SC、レコード勝ちのセントウルSと重賞を連勝して本番を迎える。「前走は今までで一番折り合って、乗りやすかった。それまでは頭を左右に振る動作があったけど、今は頭を振ることができないので乗る方も引っ張りやすい。馬具の効果ですね」と池添が説明する。
24日には栗東坂路で4F49秒4の猛時計を出すなど、前走後も順調そのもの。吉田助手は「レース翌日はイライラしていたけど、すぐに落ち着いて立ち上げもスムーズだった。使ったあとの方がパンプアップする馬」と上積みを強調。前走の14キロ増にも触れ、「全体的に大きくなった。それまでは減った体を戻していきながらだったけど、今はカイ食いも安定して追い切っても(体重が)落ちない。本格化しているかなと思う」と成長ぶりに胸を張った。
「GⅠタイトルを獲ってこそ、今まで厩舎が苦労したことが報われると思う」。主戦はそう力を込める。課題だった折り合い面をクリアし、上昇一途で臨む大舞台。今ならスプリント界の頂点がはっきりと見える。
〈1週前診断〉24日の栗東坂路で4F49秒4-12秒9(馬なり)。しっかりとした脚取りで登坂。全体時計も優秀だった。落ち着きもあり、好調をがっちりとキープしている。