【POG】全兄はダノンスコーピオン ダノンバビルは15日阪神芝1600mでデビュー(栗東発)
競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、塩手智彦(栗東)と木村拓人(美浦)がお送りするPOG情報。東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。
芙蓉Sは1番人気のシーウィザード(牡、美浦・鹿戸)が中団追走からメンバー最速の上がり3F34秒6の末脚で差し切りV。新潟2歳S3着からの巻き返しに成功し、2勝目を挙げた。唯一の関西馬キミノナハマリア(牝、千田)は5着。レースを振り返って、師は「スローペースで後方からの競馬になったからね。決め手勝負では分が悪く、早めにまくって行っても良かったかも。初戦は滞在競馬だったし、(2歳牝馬で)直前の長距離輸送もこたえたかもしれない」と敗因を分析する。レース後は放牧へ。今後については「立て直してエリカ賞(12月10日・阪神、芝2000m)を目標にします」とコメントした。内の狭い所から抜けて勝った新馬戦の内容が良く、能力的にはもっと上を目指せる器。次走の巻き返しを期待したい。サフラン賞はサンティーテソーロ(牝、美浦・栗田)が逃げ切りV。福島新馬戦3着後に中山で2戦続けて逃げ切って、見事にオープン入りを果たした。サラサハウプリティ(牝、岡田)は3馬身差の2着。師は「まだ線が細いね。もう少し馬体を成長させたいので、放牧に出します」と話した。
次週の注目新馬は2頭。今年のNHKマイルC覇者ダノンスコーピオンの全弟ダノンバビル(牡、中内田、父ロードカナロア、母レキシールー)は、15日の阪神芝1600mを予定している。1週前の6日は川田Jを背に栗東CWで長めから負われ、6F81秒0ー37秒2ー11秒5をマーク。併せた僚馬ダノンティンパニー(4歳1勝クラス)に約1馬身遅れたものの、ラストまでしっかりした脚取りで切れのある動きを披露した。「血統的らしくいい背中をしています。気難しい面も受け継いでいる印象ですが、走りそうな雰囲気はありますし、ケイコの動きも良かったです」と福永助手。偉大な兄を目標に、まずは初陣Vを目指す。
ジャスティンユウジ(牡、吉岡、父キタサンブラック、母ピースアンドウォー)は15日の東京芝1600mを戸崎圭で予定。田嶋助手は「乗り込み量は十分です。大型馬(推定体重500キロ)ですが、動きに重苦しさはなく、ひと追いごとに良くなっています。新馬戦から動けそうな感じです」と手応えを口にした。(馬三郎栗東支局・塩手)