【菊花賞】上がり馬ディナースタ 一気頂点獲りなるか 夏の勢い止まらない
「菊花賞・G1」(23日、阪神)
夏の札幌で2連勝。上がり馬ディナースタが、勢いそのままに菊獲りを狙う。21日は栗東坂路を4F64秒1-15秒4。活気あふれる動きに、辻野師は「追い切り後もカイバをしっかり食べていますし、そこが春との違い。常歩やキャンターの踏み込みも力強くなっています」と確かな成長に表情を緩める。
担当は、17年にキセキで菊を制した清山助手。幾多の名馬の背を知るベテランは「早い段階から、高いレベルにある馬だと思いました。心肺機能が優れていますね」と早期から素質を見抜いていた。
不良馬場のタフな戦いを制したキセキは「デビュー前から“超一級品”という雰囲気」を醸し出していたが、ディナースタは「今はまだ中学生」と成長途上を強調。その上で「これから磨いていって自らの力で扉を開け、どこまで成長曲線を上げられるか」と今後の伸びしろに期待する。
それでも、21年の覇者タイトルホルダーと同じドゥラメンテ産駒には、未来を切り開く下地が備わっている。「兄のジャックドールもすごく勢いがありましたからね。この馬も連勝中と勢いがありますし、当時より気候が涼しくなって、体調は上向いています。将来的には芝二四あたりがベストと感じていますから、菊の舞台でも頑張ってほしいですね」。スタミナには自信あり。夏の上がり馬が一気に頂点を極めるか。