【POG】初戦が衝撃的な勝ちっぷり!フェイト連勝でクラシックの主役へ(栗東発)

 競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、塩手智彦(栗東)と木村拓人(美浦)がお送りするPOG情報。東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。

 秋のG1開催がひと休みした先週は重賞が4つ行われ、そのうちの2つが2歳重賞だった。

 5日の京王杯2歳Sを制したのはオオバンブルマイ(牡、吉村)。単勝は10番人気で51倍。2着フロムダスク(牡、森、11番人気)との馬連は6万5910円で、3着スピードオブライト(牝、美浦・相沢、5番人気)を含む3連単は220万円超えの高配当。まさしく〝大盤振る舞い〟となった。レースを振り返って、師は「デビュー戦の時もそうでしたが、テンションが高ぶることなく落ち着いて臨めましたし、スタートが上手で、道中もセンス良く立ち回ってくれました」と優等生ぶりを高く評価した。今後はついては「放牧に出して馬体のケアをしたうえで、問題がなければ朝日杯FS(12月18日・阪神、芝1600m)へ行ければと思っています。力むところがなく、1600mでも問題ないと思います」と3連勝でのG1獲りを視界に入れた。

 同日に行われた牝馬限定のファンタジーSはリバーラ(牝、美浦・高柳瑞)が逃げ切りV。今年の3歳2冠牝馬スターズオンアースを輩出した厩舎から、来年のクラシック候補が誕生した。2着はブトンドール(牝、池添学)。初の千四、初の洋芝以外の競馬をクリアして収穫がある内容だった。次走は阪神JF(12月11日・阪神、芝1600m)を予定。池添学厩舎のもう1頭で1番人気だったアロマデローサ(牝)は直線の不利が影響して10着。レース後は放牧へ。状態を確認したうえで問題がなければ、こちらも次走は阪神JFになるもようだ。

 次週はクラシックへ向けて注目度が高い東京スポーツ杯2歳S(19日・東京、芝1800m)が行われる。過去の勝ち馬にはイスラボニータ、サトノクラウン、ワグネリアン、コントレイル、ダノンザキッド、イクイノックスとそうそうたる面々がいる出世レースのひとつだ。そのなかから有力馬2頭の1週前の様子をお伝えしたい。

 まずは8月の新潟新馬戦が衝撃的な勝ちっぷりだったリアルスティール産駒のフェイト(牡、矢作)。レース後は放牧を挟んで、ここを目標に調整。1週前追い切りの9日はレースで騎乗する福永Jを背に、栗東CWで攻め駆けする僚馬ユニコーンライオン(6歳オープン)と併入。6F82秒9-37秒3-11秒7をマークした。安藤助手によると「福永Jは『新馬の時の方が切れのある動きだった。少し重いかな』と厳しいジャッジでしたが、求めているものが高いからだと思います」とのこと。「リフレッシュしてここを目標に順調にきています」と感触は上々だ。新馬戦を勝った直後、同助手に話をうかがった時に「1週前から馬が変わってきました」と聞いており、今回もレースまでの1週間でガラッと良くなりそうな雰囲気。新馬-重賞の連勝を決めて、クラシック戦線の主役へ躍り出る。

 ドゥラエレーデ(牡、池添学)はムーアJで参戦予定。8月の札幌ダート1700m戦1着(3戦目)以来となるが、師は「新馬、2戦目と芝で強い競馬をしていますからね」と問題なしを示唆。1週前の9日は栗東CWで3頭併せ。6F82秒3-36秒9-11秒6をマークした。僚馬2頭に若干遅れたが、その点については「1週前なので、しまいまでしっかりとやりました。これで中身が変わってくると思います。もう一段階良くなってくれば」と今後の変わり身を期待した。「広いコースは合っていますし、重賞でどこまで通用するか楽しみです」と期待を寄せた。

 5日の東京未勝利戦(芝1800m)を勝ったヒートオンビートの異父弟シュタールヴィント(牡、矢作)。初戦は4着だったものの、安藤助手は「1回使ってレースを覚えてきたこともありますね。いい内容で勝てました」と素質の高さを実感。次走は京都2歳S(26日・阪神、芝2000m)を予定している。(馬三郎栗東支局・塩手)

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