福永祐一 キャリア絶頂の中での騎手引退 もったいない?「もう十分やん」

 JRAは8日、令和5年度新規調教師免許試験の合格者を発表。重賞159勝(うちG1・34勝)を挙げる福永祐一騎手(46)=栗東・フリー=が狭き門をくぐり抜け、一発合格を決めた。騎手引退は23年2月末。現役トップ騎手のトレーナー転身は異例だが、来春からは新たな形で競走馬と関わっていく。

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 名実ともにトップ騎手の地位を確立する今、調教師に転身するのは異例だ。もったいない。記者の言葉に、福永Jは「これだけ勝たせてもらって、もう十分やん」と笑った。

 母の反対を押し切って騎手の道を選択したのは、志半ばでその道を断たれた父・洋一さんの存在が大きい。「ゴールゲッターじゃない。ゲームメークしてパスを出す側」。サッカー少年だった自らをこう分析する。ジョッキー気質ではなくとも、研究熱心な性格と分析力を武器に多くの勝利を手にした。「携わったコントレイルが無敗の3冠を獲って“これがゴール。ジョッキーとしての新しい発見は少なくなっていくんやな”と思った」。ステッキを置くことに迷いはなかった。

 壮大な夢がある。「世界中のどこを探しても“これは絶対に走る”って見る目を持った人はいない。その1人目になりたい。絶対に無理ではないし、正解はある。調教師になってそれを身につけられるか。楽しそうやん」。ロールプレイングゲームが好きなユーイチJらしい。第2のステージもクリアするのか。記者も応援し続けたい。(デイリースポーツ・中央競馬担当・井上達也)

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