【ボート】江口晃生が荒れ水面で通算113回目のV「年甲斐もなく速いスタートを行きました(笑)」
「ボートレースチケットショップ井原開設9周年記念競走」(18日・児島)
今シーズン一番の寒気が流れ込んだ。温暖な瀬戸内地区の児島ボートも最高気温4度と冷え込み、スタートラインに対して5~6メートルの追い風。雪も舞う寒さとなった。優勝戦直前は強風が吹き荒れ、波立つ水面で待機行動中のボートが横に向く状態。最も難しいコンディションで迎えたV本番、1号艇で人気を集めた江口晃生(57)=群馬・54期・A1=が、コンマ03のトップSでイン圧勝。風に押されてターンしづらい1Mを難なく攻略し、1周1Mで独走態勢に持ち込んだ。2着は後藤翔之(36)、3着に吉村正明(42)が続き3連単は1080円の3番人気で決着した。
準優勝戦のコンマ09に続き、優勝戦も気迫のS勝負に出た江口は「気持ちを入れてスタートを行きました。遅れるわけには行かないと、年甲斐もなく速いのを行ってしまいました」と柔和な笑顔。「エンジンが良かったので、1Mは落ち着いて回れました」と8月桐生以来となる今年V3、通算113回目のVゴールを駆け抜けた。
実は近況、1コースの優勝戦で2連敗。2号艇で1コースを取り切った10月桐生はコンマ21のスタートでまくられ6着。1号艇で臨んだ続く蒲郡は1コースからコンマ15のスタートも、まくられて5着。「前々期F2になってしまい、今年はもう絶対にフライングを切らないと決めた。だが、スタートを控えると予選で取りこぼしてばかり。今節はペラ調整とスタートへの気持ちを変えて行った。ここで負けたら、もうファンの皆さまに買ってもらえない」と攻めのスタートで勝負し、人気に応えた。「集中して行けばスタートは大丈夫。この優勝でいい流れになるし、自信につながった。これからもまだまだ頑張りますよ」と力強く宣言。自身の著書である、『ベテラン力』を発揮し、ベテラン57歳が4日目から5連勝。節間7勝の圧倒的強さでシリーズを制した。