【ホープフルS】ファントムシーフ“2×2”超濃厚クロスで新時代切り開くか
「ホープフルS・G1」(28日、中山)
馬名の意味は「怪盗」。由来は母の名ルパン2から連想されたものとなっている。どこか怪しい雰囲気を漂わせるファントムシーフ。その血統背景もかなりミステリアスだ。
デビュー時から話題にはなっていたが、これだけインパクトのある血統表にはなかなかお目にかかれない。パッと見はデインヒル3×3の強烈クロスに目を奪われるが、よ~く目を凝らしてほしい。ハービンジャーの父ダンシリの母ハシリと、ルパン2の母プロミシングリードの母アライヴは全きょうだい。つまり、表現は適当ではないけれど、ファントムシーフは実質的な“2×2”の超濃厚クロスの持ち主なのだ。
ひと昔前、血統辞典からは3×4=奇跡の血量と習った。それが今では3×4は当たり前。3×3も珍しくない時代となった。それでも…さすがに2×2は「危険な配合」と言わざるを得ない。
ただ、前例はある。24日の中山大障害に出走したマイネルレオーネ(3着健闘!)は、ゴールデンサッシュ×サッカーボーイという“2×2”配合ながらも、10歳にしていまだ元気。そして何より、ファントムシーフ自身も馬体は丈夫であり、動きも非常に伸びやかだ。素質は確か。G1の舞台で血統の新時代を切り開くか、注目したい。