【POG】次元の違う末脚!シュネルマイスターの半弟ナヴォーナ(栗東発)

 競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、塩手智彦(栗東)と木村拓人(美浦)がお送りするPOG情報。東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。

 5日のきさらぎ賞はディアドラ、リューベックの半弟フリームファクシ(牡、須貝)が断然の1番人気に応えてV。新馬戦2着の後は、3連勝で重賞初制覇を決めた。まだ気性面で成長の余地を残しており、さらなるパワーアップが見込めそう。次走はまだ発表されていないが、GⅠでも十分に期待できる一頭だ。2番人気のオープンファイア(牡、斉藤崇)はメンバー最速の上がり3Fで頭差まで追い詰めて2着。力は十分に示した。脚質的には広くて直線が長い舞台が合っている印象。ダービーの舞台でそのパフォーマンスを見たい一頭だ。

 4日のエルフィンSはグレーターロンドン産駒のユリーシャ(牝、中村)がマイペースの逃げに持ち込み、2馬身半差をつけて快勝した。これで獲得賞金は1600万円になり、桜花賞(4月9日・阪神、芝1600m)が視界に入ってきた。師は「最後まで余裕がありましたし、自分のリズムで競馬をさせてもらえたのが大きかったです」と、勝因を挙げた。「2番手から運んだ前々走のつわぶき賞は力んでいました。今後は馬の後ろにつけても今回みたいにリズム良く走れるようになれば」と課題を挙げ、さらなる成長を期待した。放牧を挟んで、桜花賞へ直行するプランが有力だ。

 5日の東京新馬戦で今後が楽しみになる2頭が勝ち上がった。ダート1600m戦はフェブラリーSで有力馬の一頭になっているドライスタウトの半弟サンライズフレイム(牡、石坂)が好位から抜け出してVを決めた。上がり3F36秒6はメンバー最速で、次位を0秒5上回る優秀なもの。先々は兄と同じ大舞台での活躍を期待したい。

 芝1600m戦はシュネルマイスターの半弟ナヴォーナ(牡、矢作)が中団追走から直線は外へ持ち出すと、メンバー最速の上がり(3F)33秒2の末脚で一気に差し切った。1頭だけ次元の違う末脚を発揮したように、能力は相当高そう。兄がNHKマイルCを制し、安田記念で2着に好走した舞台での新馬勝ちでもあり、今後が大いに楽しみな一頭だ。

 1月22日の中京未勝利戦を勝ったマキシ(牡、辻野)は来週のフリージア賞(18日・東京、芝2000m)に向かう。「1回使って良くなっていましたし、前走は期待通りの内容でした。時間をかけて良くなっていくタイプでもあり、これからどんどん成長をしていってくれれば」と師。東京コースに出走をする点については「フットワークが大きく、広いコースは合うと思います。長距離輸送をクリアして、持ち味を発揮してくれれば」と期待を寄せた。(馬三郎栗東支局・塩手)

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