引退するエフフォーリアが美浦トレセンを退厩 横山武号泣「第二の馬生を幸せに」

 相棒・エフフォーリアとの別れに涙があふれ出す横山武(撮影・三好信也)
 退厩するエフフォーリアを見送る横山武(右)=撮影・三好信也
 エフフォーリアと最後のお別れをする(左から)鹿戸師、主戦の横山武、担当の成田厩務員(撮影・三好信也)
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 21年の年度代表馬で、種牡馬入りするエフフォーリア(牡5歳、美浦・鹿戸)が16日、美浦トレセンを退厩。鹿戸師や厩舎スタッフ、主戦騎手の横山武史(24)=美浦・鈴木伸=に見送られながら旅立った。

 最初は笑顔で、馬の首筋をなでたり口づけしたりして別れを惜しんでいた横山武は、出発した馬運車を見送ると号泣。あふれる涙をこらえられなかった。「泣くかなとは思っていたんですが…。本当にたくさんのことを学ばせてもらって感謝しきれません。僕はあの子に対してムチを叩くことしかできなかった。それが僕の仕事なんですけど、しんどかったと思うし、これからは叩かれることもないので、第二の馬生を幸せに過ごしてもらいたい」と声を詰まらせながら、こみ上げる思いを伝えた。

 鹿戸師は「レースではあんなことになってしまったけど、回復して無事に送り出せてホッとしています。ファンの多い馬で、厩舎にとっても、僕にとっても宝物…、ヒーローでした。できればエフフォーリアの子どもで大きなところに挑戦して、勝てなかったダービーを勝ちたい」と数年後に誕生するであろう二世に思いをはせた。今後は福島県のノーザンファーム天栄を経由して北海道に移動する。

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