南井師「思い残すことはないけど、寂しい」 騎手時代は3冠馬ナリタブライアン主戦

 28日をもって、橋田満(70)、池添兼雄(70)、南井克巳(70)、五十嵐忠男(70)、大江原哲(70)の調教師5人がトレーナー人生に幕を下ろす。指揮を執るラストウイークを迎え、それぞれが胸中を語った。

 この道52年。1971年に騎手としてキャリアをスタートさせた南井師が、ホースマン人生にピリオドを打つ時が来た。「思い残すことはないけど、寂しさはありますね」。半世紀以上歩み続けた世界との別れを惜しむ。

 トップジョッキーとしてタマモクロスや3冠馬ナリタブライアンの主戦を務め、手中に収めたG1タイトルは16にも及ぶ。99年に調教師へ転身し、翌2000年に開業。工藤嘉見厩舎から引き継いだウイングアローで同年のJCダート(現・チャンピオンズC)を制し、開業1年目でいきなりG1制覇を飾った。「いろいろありましたがしっかり立て直して、第1回のJCダートを勝てて、いい巡り合わせでした」と懐かしむ。

 「目立った成績でもなかったし、平均的な調教師人生でした。滑らかにここまで来た。でも、それも難しいこと」と、堅実に白星を積み重ねてきた。「いい結果で締めくくりたいですね」。ラストウイークは阪急杯のメイショウケイメイをはじめ、土日で大挙14頭を送り込む。最高の形でフィナーレを飾ってみせるか。

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