「サウジＣデー諸競走」（２５日、キングアブドゥルアジーズ）

　刻一刻と迫る騎手としてのラストライドに向け、福永祐一騎手（４６）＝栗東・フリー＝が取材に応じ、思いを語った。会見場では今シーズン限りで引退するＬ・デットーリ騎手（５２）＝イタリア＝とも邂逅。世界的名手と語り合い、一層気持ちが高まったユーイチが、最高のパフォーマンスをすべく決戦の日を見据える。

　笑顔で肩を組んだスーパースターの表情が一瞬こわばった。福永から騎手引退と調教師転身を伝えられたデットーリ。「ユーイチとは長い間一緒に乗っていたので、寂しい気持ちはあるよ。彼は引退するには若過ぎる」。そう言って残念がりつつ、「トレーナーとしてのグッドラックを願っている」とセカンドキャリアを応援した。

　ジョッキーなら誰もが憧れる世界Ｎｏ．１騎手のフランキー。公式会見では「今まで自分を支えてくれたみんなにサヨナラと言う年だ。サンタアニタで始まって、サウジ、ドバイ、ロイヤルアスコット。そしてブリーダーズＣ、メルボルンＣで乗りたい。１２月で５３歳になる。今年が最後だ。調教師になることはない。これからは別の人生を楽しみたい」と別れを惜しみつつ、こちらもラストイヤーを駆け抜ける。