【福永祐一騎手引退式】涙の引退スピーチ「ようやく長きにわたった親不孝を終えることができた」

 ファンに別れを告げる福永祐一元騎手(撮影・石湯恒介)
 父・洋一氏(中央)に花束を手渡す福永祐一元騎手(右)、左は母の裕美子さん(撮影・石湯恒介)
 ファンにあいさつする福永祐一元騎手(撮影・石湯恒介)
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 福永祐一元騎手(46)の引退式が4日、全レース終了後に阪神競馬場のパドックで行われた。

 式典では27年間に渡る騎手人生を振り返るVTRなどを流した後、先輩の武豊、同期・和田竜二、後輩の川田将雅ら騎手仲間から花束が贈られた。

 その後、サプライズで両親が登場。“天才”と称された元騎手の父・洋一氏(74)はちょうど44年前の3月4日が騎手として最後のレースとなった。

 師匠の北橋修二元調教師も見守るなか、あいさつに立った祐一元騎手は「福永洋一の息子として生まれてこなければ騎手の道を選ぶことはありませんでした。母親(裕美子さん)に対しては、まったく競馬に興味のない私が急に騎手になるということで驚かせてしまい、つらい思いを27年間もさせ続け、こんな親不孝はないなと思っていましたが、ようやく長きにわたった親不孝を終えることができ、ほっとしていると同時に、申し訳なく思っています」と目をうるませながら両親に感謝の思いを伝えた。

 偉大なる父と、師に導かれ歩んだ騎手人生。自らの努力を重ねて数々の偉業を成し遂げ、これからは調教師の道に進む。「騎手として福永洋一と北橋先生の作品だと思っています」と自らを語った。そして、車いすに乗った洋一氏に花束を渡すと、多くの騎手仲間、ファンとともに記念撮影を行った。

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