【阪神大賞典】アイアンバローズ長丁場で真価 上村師「持久力が身上の馬」
「阪神大賞典・G2」(19日、阪神)
昨年の2着馬アイアンバローズが“3強ムード”に待ったをかける。3000メートル以上の距離では、天皇賞・春5着など重賞4戦全てで掲示板キープの安定感。タイトルこそ手にしていないが、長丁場の戦いでなめてもらっちゃ困る。
初ダートだった前走の東海Sは、カラ馬の影響で進路が制限されたこともあり10着と大敗。上村師が「砂の走り自体は問題なかった。それに、この中間は変わらず順調に来ている」と指摘するように、心身のダメージもなく状態面は良好だ。「持久力が身上の馬だからね」と最適舞台での本領発揮に期待する。
6歳になり、大きく成長したのが精神面。これまでは折り合いに不安があり、矯正力の強いトライアビットを装着していたが、今回からはノーマルハミに変更。上村助手は「前走後に和田(竜)騎手から『普通のハミに戻したら?』と言われました。今回はノーマルで以前と同じ調教メニューをこなせています。それが一番大きいですね」と証言する。
「ステイヤーズSでも道中かみっ放しで4着に来るぐらいですからね。間違いなく長距離は合う。今回は楽しみですよ」と力強い言葉を発した同助手。道中の“ロス”がなくなれば、まさに鬼に金棒。進化を遂げたスタミナモンスターが、強豪を丸のみして念願の重賞タイトルを奪取する。