【競輪】佐藤慎太郎 アレ目指してやることやる 猛虎に続く 立川「KEIRINグランプリ2023」

 優勝賞金1億3700万円をかけた競輪界最高峰レース「KEIRINグランプリ2023」が30日に東京都の立川競輪場で行われる。ここではデイリースポーツとスポンサー契約を結び、デイリーロゴを胸に戦う佐藤慎太郎(47)=福島・78期・SS=を直撃。4年前に優勝した立川で行われる大一番への意気込みを聞いた。残る8人の情報も21日付紙面で詳しく掲載。年末決戦へボルテージは上がってきた。

  ◇  ◇

 -まずは5年連続9回目のグランプリ出場おめでとうございます。2023年を振り返って。

 「優勝はなかったけど、コンスタントに戦えた1年だった。ここまでの獲得賞金額(1億3388万1000円)に、グランプリの優勝賞金(1億3700万円)を足せば2億円を超えるまで稼げているけど、もっと勝ちたかった。ただ、トータルで考えれば戦えた1年だったと思う」

 -今年のベストレースと悔しかったレースは。

 「ベストレースは思い付かないなぁ。悔しかったのは断トツでダービーの決勝(5月平塚、結果は3着)。優勝できるパターンだったのに余裕がなかった。悔しかった。ただ、あの敗戦がターニングポイントになり、弱点が再確認できた。その悔しさがあったから1年を通して戦えたと思う」

 -慎太郎さんにとってグランプリとは。

 「グランプリは1年間やってきたことを見せる最後の舞台。優勝した19年の立川はマーク追い込み選手として、しっかり走りたいと思って臨んだ。その走りをした結果、優勝することができた。勝ちたい気持ちが先にいくけど、当たり前のやるべきことをやれば結果はどうあれ納得できると思う。最初に出続けていた時(03~06年)は『勝ちたい、勝ちたい。いいところを見せたい』と邪念しかなかったね(笑)」

 -昨年のグランプリは北日本ラインの4番手。結果は7着でした。

 「グランプリは1年やってきたことの集大成だと思う。昨年のグランプリの自分の位置は4番手…。自分の戦う位置がそこってことは悔しい。スタートする前から悔しい気持ちになったし、これからまた1年間頑張らないとなって感じでした。レースはラインが機能せず、負けてしまい北日本の中から優勝者を出すこともできなかった」

 -今年のグランプリは新山響平と2人で臨む。新山はどんな選手。

 「ただ勝つだけじゃなく、ファンを興奮させる走りができる選手だよね。すごい走りができる選手で後輩だけど尊敬している。ただ、競輪祭の時のヒゲは似合っていなかったね。特別選手紹介の時、ファンの人に『ヒゲをそれ』って言われていたよ」

 -東日本大震災以降、沖縄を拠点に練習をしている。沖縄で練習をすることのメリットは。

 「暖かいことが一番。毎日寒い中で凍えながら練習をするよりも、暖かい所で練習する方がいい。グランプリ当日の寒さは全員一緒だから。グランプリ本番のレース中は集中しているので寒さは気にならない」

 -立川で4年ぶりのグランプリ。前回は13年ぶりの出場で初優勝を果たした。

 「前で新田(祐大)が頑張ってくれたおかげ。あの優勝は忘れられない。ゴール後はファンの声援がすごかった。大穴だったし、自分の車券を当てた人は少ないはず。だけど『おめでとう』って声をかけてくれた。今までやってきたことが認めてもらえたような気がして、こみ上げてくるものがありました」

 -今年は阪神タイガースが日本一。慎太郎さんも続きたいですね。

 「愛する阪神タイガースは18年ぶりのリーグ優勝に38年ぶりの日本一。モチベーションは上がっているよ。阪神を応援しているファンと共に優勝を分かち合える経験ができて本当にうれしかった。今度は自分が頑張って、佐藤慎太郎ファンにグランプリ優勝を味わってほしい。『アレ』目指してやるべきことをやりますよ」

 -最後に一言。

 「12月30日、後悔することがないように準備をしたい。限界?気のせいだよ!」

 ◆佐藤慎太郎(さとう・しんたろう)1976年11月7日生まれ、47歳。福島県塙町出身。学法石川高卒。165センチ、80キロ。日本競輪学校(現日本競輪選手養成所)78期として1996年8月平でデビュー。主なタイトルはKEIRINグランプリ2019(立川)、G1・全日本選抜(03年高知)、G2・共同通信社杯(04年高松)、ふるさとダービー(05年武雄)。通算成績は2181走472勝、2着479回、3着328回。通算獲得賞金額は16億6456万2121円。(20日現在)

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