【競輪】和歌山デイリー杯 守沢太志が完全優勝 決勝は番手まくりで激戦を制す
「デイリースポーツ杯・F1」(29日、和歌山)
令和6年能登半島地震復興支援競輪として開催されたS級シリーズは、12Rで決勝戦が行われ、守沢太志(39)=秋田・96期・S1=が、打鐘前から先行した青野将大(神奈川)を追走し、最終3角から番手まくりを敢行して1着。今年初優勝を飾った。周回中から守沢を追っていた単騎の杉森輝大(茨城)が2着、中井俊亮(奈良)目標から切り替えて杉森を追走した三谷将太(奈良)が3着に入った。
ヒーローの守沢は自らのサインを入れたデイリーロゴTシャツを着用して表彰式に。満面の笑みを浮かべて、ファンの声援に応えた。
レースは周回中5番手の青野が赤板前に上昇。誘導員退避後に出切り、そのまま先行態勢に入る。守沢に単騎の杉森が続いて、中井-三谷、石塚輪太郎(和歌山)-南修二(大阪)と一列棒状になってペースアップ。最終2角から中井、バック手前から石塚がまくり上げると、守沢はけん制しながら番手からまくる。まくり上げた中井、石塚は後退し、守沢は後続を振り切って先頭でゴールした。
「追い込みとしては止めたかったですけど…」と、風を切った青野とワンツーを望んだが「青野君が止まっていた感じだったので、踏ませてもらいました」と苦渋の決断で番手から出たことを明かした。
2020年12月27日から23年12月27日までの3年間はS級S班に在籍。S級1班に陥落して、しばらく優勝から遠ざかっていたが、やっと美酒を味わえた。G1・オールスター(8月13~18日・平塚)のファン投票は19位だったが、17位の新田祐大(福島)が出走回数不足で選出されず、守沢が代わってオリオン賞レースに出場する。「ファン投票の結果は刺激になりました。声援もありがたいです」と応援の後押しもあって鋭脚がよみがえったようだ。
次はもちろんオールスター。「いやいや、脚では負けますから」と謙遜するが、クレバーかつフレキシブルな走りで、G1でも暴れるに違いない。