「オールスター競輪・Ｇ１」（１７日、平塚）

　山崎芳仁（４５）＝福島・８８期・Ｓ１＝が５日目５Ｒで目標の佐々木悠葵（群馬）を差し切って、通算５００勝を達成した。２００３年７月デビューから１５９７走目。男子では５５人目。（１９９４年表彰規定改正以降）

　Ｇ１・９勝のレジェンドは節目の勝利にも浮かれることなくレースを振り返った。「前で頑張った佐々木悠葵君のおかげ。Ｇ１の大きい舞台で勝ててうれしい。５００勝達成は健康でいること、家族や仲間、ラインのおかげです」とホッとした表情で感謝の言葉を口にした。

　７月熊本の１日目に１着。リーチをかけて今場所に臨んだが「５００勝は意識していなかった。１着を取れるときは取れる。毎回最善を尽くそうと思っています」と話した。

　初のビッグレース優勝は２００５年１２月に平塚で開催されたＧ２・ヤンググランプリ。思い出のレースを聞かれると「なりたくてなった競輪選手。競輪選手は楽しい。２１年間、１戦１戦どのレースも思い出がある」と一つに絞ることはなかった。

　息子の歩夢が今年５月にデビュー。現在は失格のペナルティーであっせん停止中。親子でのＧ１出場も期待されている。「自分は落ちないように待っている。息子が上がってきてくれれば」と親子でのＧ１共演を楽しみにしている様子だ。

　Ｇ１・１０個目の優勝を期待するファンも大勢いる。日本選手権を優勝すればＧ１全冠制覇・グランドスラムの達成だ。「（自力では）厳しいかな。でも抜く脚はあるので。腐ることなく頑張っていきます」と目の前のレースに全力投球することを誓った。