【競輪】真杉匠が地元宇都宮でG2・共同通信社杯V 賞金ランク6位浮上でGPへ前進
「共同通信社杯競輪・G2」(16日、宇都宮)
真杉匠(25)=栃木・113期・SS=が直線で古性優作(大阪)を差し切って優勝し、賞金2890万円(副賞含む)を手にした。G2は通算2回目の優勝で、7月のサマーナイトフェスティバル(松戸)に続く優勝。地元バンクでビッグタイトルを手にした。2着に古性、3着に真杉をマークした恩田淳平(群馬)が入った。
地元エースの真杉が期待に応える優勝で大声援に応えた。ホームバンクでの大舞台。ただ、手応え自体は「正直、直前の練習ではどうなるかと。調子が良くなくて。何とか修正できたなって感じ」と開催中に状態を上向かせて、最低ノルマの決勝進出。その決勝でも「ホームでヤバいと思った」と勝負どころでは8番手。それでも、そこからは抜群の勝負勘と嗅覚を働かせた。
「前がどうなっているか見えていなかったが、行かないと届かない。外は無理だと思って、バックから行けるところまで行って空いた感じ」と猛然と内を進んで、3角過ぎでは古性の後位まで進出。「抜けると信じて踏み込んだ」と声援を後押しに古性との踏み合いを制してファンのボルテージは最高潮。表彰式が終わってからは関東の仲間に胴上げされて3回宙を舞い、これ以上ない結果で地元のG2開催を締めくくった。
今年は1月の練習中に落車するなど、前半戦は「ケガして出遅れて記念の準決でも負けまくった」と苦しいスタート。期待に応えられないもどかしさがあったが、夏場以降からは盛り返してG2では連続優勝。「何とかここまで立て直せた。決まり手を見ても今までになくまくりばかり。でも、これでグランプリに近づいたし、強気に攻めていきたい」と気を引き締めた。
この優勝で賞金ランキングは6位に浮上。2年連続のグランプリ出場へ視界も広がった。「しっかりG1を優勝して、グランプリの切符を取りたい」と目指すのはさらに上。残す二つのG1へ向けて「集中して挑みたい」と次は今年初のG1制覇へ意欲を燃やす。