【競輪】玉袋筋太郎が「KEIRINグランプリ」出場選手を昭和あるあるで分析 バンクの狼「スーパーカー」清水裕友が悲願初制覇だ
競輪界最高峰の競走で優勝賞金1億4000万円の「KEIRINグランプリ2024」が30日、静岡県の静岡競輪場で実施される。そこで昭和を振り返った「玉袋筋太郎の#昭和あるある」を出版したばかりの玉袋筋太郎が出場選手9人を昭和あるあるに例えて分析。「さらば昭和99年 昭和あるあるグランプリ」と題して、車番順に9人を紹介する。
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6番車は清水裕友。オレが日本競輪選手学校(現日本競輪選手養成所)を取材した105期生で、デビューからずっと応援している。2年連続6回目の出場。そろそろグランプリを獲ってほしい。
今年は目指していたG1制覇ができなかったが、獲得賞金額7位で出場決定。それと前5回の出場は防府記念を制して、競輪祭を終えての参戦だったが、今年は防府記念で優勝を逃してしまった。オレはそれがむしろいい方向に働き、単騎で戦える自由さも相まって優勝しそうな気がするんだよ。そんな清水を昭和あるあるに例えたら「スーパーカー」だね。
昭和に突如と訪れたスーパーカーブーム。いろんな商品の販促グッズにもスーパーカーが採用されて、子どもたちはもちろん大人も狂喜乱舞した。あの時代のフェラーリ、ランボルギーニといったら、清水と松浦悠士をほうふつさせるね。中国地区での覇権をどちらが制すのか…というのは、少し前の競輪ファンはずっと考えていたこと。そしてF1ブームが到来して、マクラーレンが人気に。単騎で先行してマクラーレンのがいいけど、マクラーレルのは…。
今年の清水を振り返ってみたい。序盤が東地区の記念でハッスル。年頭の大宮記念は決勝で埼玉5車を制して優勝。2月の静岡記念は南関トリオを封じて制覇。G1・全日本選抜(岐阜)は決勝2着。3月のG2・ウィナーズカップ(取手)は決勝3着。続くG1・日本選手権(平)は決勝6着。5月は全プロ記念(高知)のスーパープロピストレーサー賞を制して、8月の松戸記念でも優勝を飾った。G3はV3でG1、G2でも決勝に進出したことで、獲得賞金額7位でグランプリ出場を決めたんだ。
最近の清水を見ていると自在脚がかなり強化されたように思う。それに思い切った先行策に出ることもあり、他地区の選手にとっては脅威の存在だろうね。自力型にとっては横に並ばれたらあっさりとまくられそうだし、番手の選手は攻められる恐怖におののく。ホント、スーパーカーみたいな存在だよ。昭和時代にスーパーカーを題材にしたサーキットの狼って漫画があったけど、清水はバンクの狼になってグランプリ初優勝を目指してほしいね。(漫才師)