2008/6/29 芦屋競艇
▼第18回SGグランドチャンピオン決定戦 | |||||
着順 | 連番 | 選手名 | 住所 | 進入 | ST |
1着 | @ | 湯川 浩司 | 大阪 | 1 | 09 |
2着 | A | 松井 繁 | 大阪 | 2 | 07 |
3着 | D | 寺田 祥 | 山口 | 5 | 11 |
4着 | C | 坪井 康晴 | 静岡 | 4 | 06 |
5着 | E | 原田 幸哉 | 愛知 | 6 | 12 |
6着 | B | 吉川 元浩 | 兵庫 | 3 | 07 |
今年のSGレース第3弾「第18回グランドチャンピオン決定戦」は29日、福岡県・芦屋競艇の最終日12Rで優勝戦が争われた。湯川浩司(28)=大阪・85期・A1=が先行する松井繁を2Mでかわして逆転V。史上初のグラチャン連覇を達成し、優勝賞金4000万円を獲得。昨年11月の浜名湖チャレンジカップ以来、7カ月ぶり3回目のSG優勝を果たした。
第18回グランドチャンピオン決定戦で2連覇し、賞金ボードを前にポーズをとる湯川浩司=芦屋競艇場
歴代の名選手が何度挑んでも不可能だった偉業を、湯川は簡単に成し遂げた。史上初となるグランドチャンピオン決定戦の連覇。「僕みたいなのがグラチャン連覇していいのかなあ」。会心の勝利に浮かべた笑顔には涙が混じった。
これで早くもSGは通算3勝目。準優勝戦で坪井、寺田が勝っていれば3枠のはずだった。その2人がともに2着になり、1枠が転がり込むラッキーさが、勝利を呼び込んだといっても過言でない。
「優勝戦の1枠になった時に、みんなからおめでとうと言われたから、すごいプレッシャーもあった」
ゴールの瞬間は、派手なガッツポーズを決めた。それから、徐々に湧き上がる喜びをかみ締める
優勝戦は、同郷の先輩でもある王者・松井とのマッチレース。「あきらめかけました」と1Mで松井に必勝パターンを築かれたが、2Mで鮮やかに覆した。
「エンジンは4強(坪井、寺田、渡辺)の中に入っていたし、段々自信もつく走りができた。1周2Mで、いい展開になったのが勝因でしょう」
年末の賞金王決定戦に話題が及ぶと「そこまでは考えてないけど、これからも1走、1走を大事に走っていきたい」と慎重な姿勢を崩さない。そこには、ひ弱さを残す“快速王子”様の面影は、もうない。威風堂々とした“快速王”に湯川は変ぼうを遂げた。
1周2M
【2Mで切り込む湯川】
コース取りはスタート展示と同じく3対3の枠なり進入で折り合い、イン湯川は120メートル起こし。スリットでは内寄り4艇がゼロ台で突っ込み、1Mはインから握って回った湯川がわずかに流れる。2コースから鋭く差した松井が先行態勢に入るが、最内を突いた坪井も迫り、2Mは坪井を締め込んだ分、横滑りする。立て直した湯川はここで切り込み、松井をかわして逆転に成功。松井は2着に敗れ、2Mで坪井をさばいた寺田が3着に入った。
会心の一撃も、王子を仕留めるに至らず―。1M鋭い差しハンドルを決めた王者・松井繁だったが、湯川浩司に冷静にさばかれ、突き放されて2着。絶好の展開からねじ伏せるどころか、一騎打ちに完敗を喫してガックリだ。「自分の中では調整はマッチしてたが、ほかとは機力の差があった。優勝できなかったんだから満足はしてない」。サバサバと答えたが、ショックは隠し切れていなかった。
Sは全速で行けたが展開がなかった。仕方がないですね。脚は変わらず良かった。
速いと思ったが全速で突っ込めた。脚は準優より良くなっていたが、寺田君の引き波にはまった分、上がっていくのが遅れた。
展開待ちだったし、結果は仕方がない。満足はしていないが、精いっぱいやれた。
1Mは1、2号艇がいいターンをして狭くなったが、優勝を狙うにはあそこしかなかった。次につながるレースはできた。
湯川浩司(ゆかわ・こうじ)1979年9月21日生まれ、28歳。身長164センチ、体重50キロ。血液型はA型。大阪府出身。大阪府立羽曳野高校卒業。競艇学校85期を卒業し、99年11月に住之江でデビュー。同期の田村隆信、井口佳典らとともに「銀河系軍団」と呼ばれ、注目を集める。07年6月に第17回グランドチャンピオン決定戦(戸田)でSG初優勝し、11月には第10回競艇王チャレンジカップ(浜名湖)を制して年間SG2冠達成。今回の第18回グランドチャンピオン決定戦(芦屋)Vで大会史上初の連覇を果たした。通算優勝回数21回。生涯獲得賞金額4億9659万3132円。