【ボート】中島孝平、三国周年初制覇だ
「北陸艇王決戦・G1」(11日開幕、三国)
G1戦線が本格化した中、11日からは福井県のボートレース三国で「開設60周年記念・G1・北陸艇王決戦」が開催される。JR芦原温泉駅から無料バスで15分。すぐ近くには有名な観光スポット・東尋坊も控える。豪華メンバーがそろったが、一番気合が入るのはもちろん地元勢。2010年の賞金王決定戦を制した中島孝平(33)と、今年飛躍が期待される松田祐季(27)が、地元周年初制覇に燃える。
中島といえば10年12月の賞金王決定戦だ。トライアル1走目こそ5着だったが、同2走目に2着、同3走目は1着と徐々に調子を上げて、2位でファイナルに進出。2コースまくりで賞金1億円をゲットしたことは、ボートファンなら誰でも知るところ。
ただ、中島はそれ以来SGで優勝していない。というか、賞金王決定戦に出場したのはこの1回だけ。もっと活躍していいはずだ。そのためにもこの三国周年を足場に、SG覇者の貫禄を示して、記念戦線で猛スパートをしてほしい。
「現時点でペラの調子はまあまあですね」。この“ペラの調子”とは、自身が手にしたエンジンに装着されているペラをうまく叩けているということ。中島自身が新ペラ制度に慣れてきたともいえる。4月の三国・MB大賞(G2)は優勝戦進出も5着。「出ている…ということはないが、いい部類だったと思います。毎日、少しずつ良くなったけど、優勝戦では上の人たちと違いがありましたね」と振り返った。
新ペラ制度に順応している中島だが、私生活は「グータラになった」とポツリ。以前のように自宅でペラを研究することがなくなったためだ。「1節ごとにペラを与えられてからですから。いいときも悪いときも引きずらないのはいいです。その節が悪かったら踏ん切りがつきますから」と笑った。
地元周年‐。さぞ気合が入ると思ったが、中島は「大きなアドバンテージはありません」とキッパリ。「温水パイプ(凍結防止用)が外れていますからね。なおさら(アドバンテージは)ありませんよ」。続けて「ただ、G2の感じに(ペラを)叩いてみて、そこからどうするかですね。正直、分かりませんけど…」。最後に「とにかく地元でも冷静に行きたい。そのつもりでも(レースになったら)変わるんでしょうね」。やっぱりアツい気持ちで臨む中島。初の「北陸艇王決戦」制覇へ全力で戦い抜く。